小田急電鉄は、東京都と進めている「小田急小田原線(代々木上原~梅ヶ丘間)の連続立体交差事業および複々線化事業」が完成したことから、代々木上原~登戸間の複々線を全面使用した新ダイヤによる運転を3月17日に開始した。



朝の通勤時間帯における「新ダイヤ」の4つのポイントは「混雑が大幅に緩和」「所要時間が短縮」「都心方面へのダイレクトアクセス」「座って快適通勤」。朝の通勤時間帯ラッシュピーク時の列車の運転本数を改正前の27本から36本に増発し、混雑率を緩和する。

朝の通勤時間帯の「快速急行」を改正前の3本から28本に増発、ラッシュピーク時は12本運転する。多摩線から新宿直通の通勤急行を新設。新宿7時15分~8時50分着の多摩線から新宿直通の通勤急行を9本新設し、ラッシュピーク時に6本運転する。

都心方面へのダイレクトアクセスとして千代田線直通列車を18本増の30本に増発。新宿直通の江ノ島線快速急行を15本増発。新宿直通の多摩線通勤急行と急行を13本新設する。

成城学園前、向ケ丘遊園、海老名、伊勢原、藤沢、唐木田での始発列車を増やし、小田急多摩センターを新たに始発駅として設定する。






特急ロマンスカーの変更点は新型特急ロマンスカー・GSE 70000形が運転開始、営業一番列車は「スーパーはこね5号」で新宿駅において出発式を開催した。

「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」をコンセプトにに新型特急ロマンスカー70000形の愛称として優雅さをあらわす「Graceful」を用いて「Graceful Super Express」を略して「GSE」と名付けた。





昨年12月5日には「新型特急ロマンスカー70000形披露会」として愛称と新制服の発表を神奈川県相模原市のホテルで行い、車両を報道陣に公開した。

2018年の新ダイヤでの運転開始にあわせて特急ロマンスカー担当乗務員専用の新制服を使用開始、ロマンスカーアテンダントの制服もリニューアル。









2月23日には営業運転開始前に報道陣向け試乗会を実施した。

展望席は大型の一枚ガラスを採用、ガラスの取り付け角度と座席の位置、ガラスの両側にある支柱の位置と形状を工夫することにより前方の眺望を向上させた。

車両側面はVSEやMSEより約30センチ高い100センチとしたうえで窓の繋ぎ目を極力少なくした連続窓をすることにより風景を存分楽しめるようにしている。

座席はロマンスカーとしては最大幅となる47.5センチ座面幅を実現、座面の高さも44センチに設置、肘掛けにはノートパソコンも置けるテーブルを収納、座席肘掛部にコンセントを設置している。



JR東海御殿場線に乗り入れる「特急ロマンスカー」の愛称を「あさぎり号」から「ふじさん(英語名)Mt.Fuji 号」に変更。

朝方の新宿・大手町方面への特急ロマンスカーの愛称を「モーニングウェイ号」「メトロモーニングウェイ号」に変更する。通勤特急ロマンスカー「モーニングウェイ号」「メトロモーニングウェイ号」を4本増の11本運転し、新たに海老名に7本停車するほか、藤沢、大和、秦野、本厚木、相模大野、町田、新百合ヶ丘の停車本数が倍増する。





土休日の箱根への特急ロマンスカーを充実させる。新宿から小田原を5分短縮の最速59分に、新宿から箱根湯本を最速73分で9分短縮、「スーパーはこね号」は2本増の4本、「メトロはこね号」は1本増の3本を運転する。

箱根湯本からの上り最終特急ロマンスカーを22時7分に74分繰り下げる。

千代田線北千住と片瀬江ノ島を結ぶ特急ロマンスカー「メトロえのしま号」を土休日に下り2本、上り1本を新設し、北千住~片瀬江ノ島間を最速95分で運転する。



ダイヤ改正以降も特急ロマンスカー・LSE(7000形)7004×11編成は営業運転を継続。





小田急線から箱根登山線箱根湯本駅まで直通する「特急ロマンスカー」の特急料金について、大人200円(小人100円)の割引を行っていたが、3月17日の新ダイヤより更なる特急輸送サービスの向上を図ることから割引を終了し、それに伴い特急ロマンスカーVSEの一部車両に設置しているサルーン料金(箱根湯本発着)の見直しが行われる。




情報提供元: Ex-Train