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インチアップをすれば、確かに見た目はカッコ良くなるが、その分乗り心地が悪くなったり、タイヤのノイズがうるさかったりするんじゃないの? そこ、かなり気になるトコロ。今回は実際に装着後に乗ってみて、その違いをチェックしてみました!
前編同様、タイヤ&ホイールのプロフェッショナル、カーポートマルゼン埼玉本店/川村さんサポートのもと、スタワゴ編集部/小林と、様々な試乗会に参加する機会が多いというライター/石川氏で、試乗比較。
色んなサイズを履き比べて率直な感想を言いたい放題
愛車をドレスアップするなら、まずはインチアップから……というひとも多いはず。かくいう筆者も、なにはともあれローダウン&インチアップしたい派だったりする。しかし、難しいのがサイズ選び。どれくらいインチアップするべきか?悩み所だ。
「とにかくデッカイのをブチ込んじゃえ! 」って考えもあるけど、乗り心地への影響やタイヤ代のことを考えると躊躇してしまうのも確か。インチアップすると扁平が薄くなるので路面からの突き上げ感もきつくなる方向だし、リムをガリッと擦ってしまうリスクも高まる……。
そんなインチアップでありがちな悩みを検証するべく、今回は純正17インチと20、21、22インチの大径ホイールを、街中や高速道路で乗り比べてみることになった。助手席インプレ担当の小林編集長を乗せて、いざ発進!
まず純正の17インチから。うーん、やっぱりノーマルは見た目がイマイチ。ボディサイズのわりにホイールが小さすぎて、チグハグな感じが否めない。編集部の新型ハリアーは純正17インチのSグレードだからなおさらだ。もちろん純正サイズだけに乗り心地はいいんだけど、タイヤに厚みがあるせいか走っていてだるい印象。高速道路のカーブではタイヤが大きくヨレるからちょっと不安かも!?
予想外の結果の連続にふたりとも大興奮!?
さて、気を取り直してこれからが本番。いきなり3インチアップの20インチに履き替える。そしたら見た目が断然、かっこよくなった! 新型ハリアーはボディに厚みがあるから、ホイールもこれくらい大きくないとバランスが取れないんだろうな〜と再認識。
乗り心地やら静粛性はどうだろう。正直、あまり期待していなかったんだけど……あら不思議。ノーマルとほとんど変わらないではないか。むしろショルダーが薄くなったせいで余計なヨレがなくなり、段差を超えた時の収まりが改善したほど。心配だったタイヤノイズについても、ノーマルと違いが感じ取れないくらい静かと、インチアップのネガティブ要素がまったくというほど感じられなかったのにはびっくり。
これに気を良くしたふたり。次は21インチにチャレンジ。早速、履き替えてみると……ホイールのデザインもあって、かなりの迫力。これぞドレスアップカーって雰囲気だ。さすがに乗り心地はキツイだろうな……と思いきや、純正に負けないほどの乗り心地で、これまた拍子抜けしてしまった。
「助手席でも快適だし、タイヤのノイズも気にならないレベル。これなら奥さんや子供を載せても、まったく不満は出ないんじゃないですかね。突き上げ感もほぼないので、安心してホットコーヒーも飲めちゃいます」と助手席の小林編集長もご満悦だ。
そして、いよいよ禁断の22インチ履きへ。車格がワンランク上がったとでもいえようか。欧州の高級SUVと比べてもまったく引けを取らないカッコよさ。やっぱりホイールはでかいほうがイケてるな〜と妙に感心しちゃったりして。5インチもサイズアップしているだけに高速道路の段差やわだちが多い下道ではさすがに少し揺れるけど、十分に許容範囲といえる。
今回の試乗を通じて、新型ハリアーはインチアップしていっても、意外なほどに快適なことがわかった。もちろんローダウンしても乗り心地がいいと評判のブリッツ・ダンパーZZ-Rが、いい働きをしているのもあるだろう。小林編集長と協議の結果、カッコよくて乗り心地もいい。そんな欲張りなニーズに応えてくれるベストバイは21インチに決定!!
もちろん個人的な好みもあるし、厳密にはタイヤ銘柄も違うのでどのサイズが正解とはいえない。これを参考に理想のインチアップを実現してもらいたい。