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車高を変えるということ 【前編】



ローダウンやリフトアップはカスタマイズの基本。しかしながら、単に下げる&上げればいいっていうほど単純なものでもない。まずアライメントが変化するし、アームやロッドの取り付け角度も変わってくる。攻めたスタイリングに挑戦しようと思うなら、そのあたりもしっかりと理解したうえで“車高を変える作業”に取り組む必要があるのだ。そんなわけで、ここでは、ローダウン&リフトアップの基礎知識から応用テクニックまで、一挙にまとめて紹介していこう。


サスペンションパーツで車高を変えられるのはなぜ!?


ローダウンの考え方


純正


ローダウン




車高はバネの長さ( 自由長) や固さ(レート) で決まる。純正と同レートの短いバネを入れれば車高は下がる。また自由長がおなじでも低レートなら、同様に車高は落ちる。柔らかい分、車重が掛かった際にバネの縮む量が多くなるからだ。


リフトアップの考え方


純正


リフトアップ


リフトアップも同様。ノーマルと同じ自由長ならバネレートが高いほうが反発力があるので車高は上がる。また、純正と同じバネレートなら、バネが長い分だけ車高は上がる。ただし、自由長の差=車高の差ではないのでご注意を。


巻き数が多いほどバネの反発力が高まる。純正サスは乗り心地を確保するため巻き数が荒いタル型バネを使うのが一般的だ。


ショックの寸法を長くすれば、必然的に車高は高くなる。その逆も然りで、短く設計すれば車高は下がる。各メーカーは、ショックとバネのバランスを取り、求める車高に設定するよう開発を心がけている。


ミニバンやSUVに採用されている主な足まわりの構造をおさらい




アッパーマウント

ストラット式のダンパー上部を支えているアッパーマウント。調整式に変更すれば、キャンバーの変更が可能になる。

ショックアブソーバー

路面からの衝撃を吸収するためのパーツ。スプリングの動きを制御してロールスピードを決める役割を担っている。

スプリング

クルマの車重を支えている。固いほど車体の動きが抑えられ、スポーティに。柔らかいと乗り心地がよくなる方向。

ロアアーム

サスペンションの下側に位置するロアアーム。延長タイプに変更すれば、こちらでキャンバーを寝かせることも可能。

スタビライザー

アンチロールバーと呼ばれる。基本的には直進状態では機能せず、コーナリング時などにロールを抑える役割だ。

アッパーアーム

サスペンション上部のアームで、これを短縮してもキャンバーが付く。ディープホイールでツライチを狙うにも有効だ。

ロアアーム

リアのダブルウィッシュボーンは車高を下げるとフレームと干渉しがち。ロアアーム位置を下げ解消する方法もある。

スイングアーム

前後に伸びるアームで、車輪の上下動の際の位置決めをする役割。前方を支点に弧を描くように動くのが特徴。

トーションビーム

左右のタイヤを1本の車軸で連結する構造。部品点数が少なくコスト的にも有利な方式。車室内の広さを確保。


後編では車高を変えられるサスペンションの種類をチェック!


スタイルワゴン2020年5月号より



[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]



情報提供元: ドレナビ
記事名:「 〈連載 車高01〉車高を変えるってどういうこと!? ローダウン&リフトアップを今一度おさらいしてみる【前編】