インチアップの常識・非常識


タイヤ外径を変えてはいけないのはなぜ?


タイヤ外径の差で車検に通らなくなる

クルマのカスタムにおいて、ポピュラーなパーツといえば社外ホイール。


純正より直径の大きなサイズにするインチアップなど、様々な選択肢があるのはご存知の通りだ。


その際、暗黙のルールがあることは知っているだろうか。それは、ホイール交換後も純正のタイヤ外径と揃えること。


「別に好きなサイズにすればいいじゃん!」という人も、まずはその理由を知っておいてソンはしないはずだ。


結論からいうと、車検に通らなくなるから。具体的に説明すると、車検のときにスピードメーターの検査があり、許容範囲を超えてしまうと不合格となってしまうため。


つまり、タイヤの外径が変わることで、一回転するまでの距離が変わり、それがスピードメーターの表示に誤差を産む。そうなると、正確な速度が分からなくなり、本人が気付かないうちにスピード違反を繰り返すことにも繋がりかねない。


だから、安全のために口をすっぱくして「インチアップ(あるいはインチダウン)の際には、タイヤの外径を揃えよう」と、様々なメディアで説明しているのだ。


ちなみに、スピードメーターの許容範囲をタイヤ外径に換算すると約マイナス22・5%から約6%。外径が大きくなる方が許容範囲が厳しいのは、メーター読みよりも速度が出てしまうからだ。



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data-image-title="127722" data-image-description="純正タイヤ&ホイール_30アルヴェルの場合、純正ホイールのサイズは、16〜18 インチ。 組み合わされるタイヤ外径は、690㎜前後となっている。" src="https://dressup-navi.net/wp-content/uploads/2020/02/SW202002_042_003.jpg" alt="「インチアップをする時、タイヤ外径を変えてはダメ。それってなんででしたっけ?」の1枚めの画像"
class="alignnone size-full wp-image-127722"/>純正タイヤ&ホイール_30アルヴェルの場合、純正ホイールのサイズは、16〜18 インチ。 組み合わされるタイヤ外径は、690㎜前後となっている。



荷重指数を守るのは実は外径よりも重要

例えば、インチアップの場合、純正サイズから2〜3インチまでに止めるのがベターとされる。みなさんはその理由について、ご存知だろうか。


外径を合わせてインチアップしていくと、タイヤの厚みはどんどん薄くなっていく。その分、タイヤの剛性も弱まり、最悪の場合バーストして、事故につながることもある。


その指標となる数値が、荷重指数(ロードインデックス)と呼ばれるもの。おおよそタイヤの厚みによって変わり、薄くなるにつれ耐えられる重さがどんどん少なくなる。


つまり「純正から2〜3インチまで」といわれているのは、荷重指数が不足しない範囲の目安。安全なインチアップやインチダウン、インチキープは、外径と荷重指数を満たす範囲で楽しんで欲しい。


外径が変わるとメーターに誤差が出る


インチアップなどによりタイヤサイズが変わると、その外径も変化。それによりスピードメーターの表示が、実際の速度と合わなくなる。車検のことを考えるのであれば、40㎞/h 時の誤差が30.9〜42.55㎞/h(平成19年1月1日以降の生産車は44.4㎞/h)に収まるようなサイズを選ぶのがベスト(外径差で約-22.5%〜約6%の間)。


荷重指数が不足するとどうなる!?


タイヤ外径が許容範囲内だとしても、荷重指数(ロードインデックス、LI)が不足すると、バーストの危険性が高まる。安心できるインチアップを目指すなら、純正タイヤサイズのLI 以下にならないようにしたい。30アルヴェルの例でいえば、LIが96以下になるようなインチアップは避けるべきだ。


スタイルワゴン2020年2月号より



[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]



情報提供元: ドレナビ
記事名:「 インチアップをする時、タイヤ外径を変えてはダメ。それってなんででしたっけ?