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これまでも法人リースなどではすでに世に出ていたが、ついに一般ユーザーの元にも届けられることになったのだ。
プリウスPHVが搭載するハイブリッドシステムは、プリウスのリダクション機構付きTHSⅡをベースに開発されたTHSⅡPlug-in(リダクション機構付き)だ。エンジン、モーターは同一だが、家庭用電源や充電スポットなど外部電源からの充電に対応した高効率車載充電器を備えている。
また、プリウスα(7人乗り)に搭載したものよりも効率をさらに高めたリチウムイオンバッテリーを採用した。そのためEVでの走行可能距離および走行性能が大幅に高められている。
EV走行可能距離は、プリウスの約2㎞に対して26・4㎞。最高速度は同55㎞/hに対して100㎞/hだ。いってみればプリウスのEVモードは日常走行の要所要所で少しでも燃費を稼ぐためのEV走行領域を備えているようなもの。
対してプリウスPHVはバッテリー状態が許す限りは純然たるEVと化す、といった違いがある。実用上、この相違はかなり大きい。
それが如実に表われるのが、いうまでもなく燃費性能だ。なにしろ資料によれば、EV走行とハイブリッド走行を合わせたプラグインハイブリッド燃費( 複合燃料消費率)は61㎞/ℓ(!)。これはプリウス「G」グレード/「S」グレードの30・4㎞/ℓ(JC08モード)の約2倍という数値。さらにハイブリッドのみの燃費性能でも前記プリウスを上まわる31・6㎞/ℓ(同)をマークしている。
仮にEV走行が可能な距離26・4㎞以内しか走らずに充電だけを行っていればガソリン燃料の消費はゼロ。それが現実的な使い方かどうかはユーザーに委ねられるが、可能であることは確かだ。なんとなれば1年間以上給油していない、なんてユーザーがいても不思議なことではないかもしれない。
バッテリーの充電状態に問題が無ければ、基本的に発進時はEV走行になるが、EV/HVのモード切り替えスイッチがあるのでドライバーの意志で双方切り替えて走行することが出来る。PHVならではのモード切り替えだ。
充電は専用ケーブルを使用するが標準装備されるのはAC200V用。ご存じの通り、一般家庭の場合はAC100V電源なのでAC200Vを使用するためには工事が必要になる。ただAC100V用のケーブルもオプションで用意されている。200Vでの充電時間は約90分、100Vでは約180分だ。
充電状態の表示やタイマー充電のセットなどをスマートフォンを通じて確認・操作ができる「eConnect」をはじめとする5つのパッケージサービス「PHVドライブサポート」は3年間無料で利用できる。
※記事の内容、価格、スペック等は2012年1月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年1月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]