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6月のレガシィtSに続き、フォレスターにもSTIチューンによる「tS」が登場した。「Sport,Always」の基本コンセプトの元、走る楽しさや気持ち良さ、運転が上手くなった感触を得られる喜びをすべてのユーザーにもたらしてくれるモデルだ。
ベースとなったは、先のマイチェンを機に設定されたSエディション。インプレッサWRX STI A-Line譲りの2・5ℓターボ+5速ATを搭載している。これにSTIチューンのダンパー&スプリング(フロントは倒立式)、フロントにフレキシブルタワーバー、サポート・フロント。リアにフレキシブルサポート・リア、そしてこれまではフロントに採用していたフレキシブルドロースティフナーを、今回初めてリアにも採用した。
タイヤはベース車と同じ225/55・17サイズのヨコハマ・ジオランダーG95。だが、ホイールはベース車の7Jに対して7・5Jだ。車高は15㎜下げられている。
それにしてもベースのSエディション自体の走りがなかなかに良好で、充分にスポーティなSUVに仕上げられている。なのでtSはどうなってしまうのか?
以前レガシィのtSに試乗した際には、一般路の乗り心地のマイルドさに予想外の驚きを覚えたのだが、フォレスターtSは、なるほどスポーツ系ダンパーが入っているな、の乗り出し感覚。ただしコツコツする乗り心地ということではなく、ベース車のマイルドさとは明らかに異なるという意味だ。
今回は高速走行がメインとなったが、こと高速時のフラット感はハイウェイクルーザーさながらのフィール。さらに高速コーナーを抜ける際のステアフィールとロール感の良さ、背の高さを感じさせない姿勢制御のマネジメントはおそらくこのクルマの真骨頂のひとつとして挙げられる。
また、ベース車のステア初期の応答性は、瞬間にロールの遅れが入る(これはこれでけして悪いフィールではない)が、tSだと遅れを感じる間もないといった違いがある。しかもレガシィtSほどに俊敏なものとはまた異なり、タイヤの影響もあろうが、このあたりのさじ加減がSUVであるフォレスターと絶妙にマッチしている印象だ。
かようなフォレスターtSは、エクステリア&インテリアの専用仕様・装備を含めてベース車+50万円弱のプライスだ。SUVといえどもこれまで以上に走りを楽しみたいユーザーにとってはかなり魅力的設定といえる。
※記事の内容、価格、スペック等は2010年10月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]