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「夏しか乗らない古いオープンカーを持ってるんだけど、乗らない時期がかなり長いのに、通常と同じ自動車税や保険料を払うのは納得できない!」。そんなオーナーたちの声に応えるような素晴らしい制度が、実はドイツに存在します。今回のドイツ現地レポは、2017年2月10日から施行された新制度、「H-Saisonkennzeichen(H-シーズンナンバー)」について紹介していきます!
「H-Saisonkennzeichen」、「ハー・ゼゾーンケンツァイヒェン」と発音するこの新制度は、今までふたつに分かれて存在していた「Hナンバー」制度と「シーズンナンバー」制度の、両方のメリットを取り入れた「いいとこ取りの新制度」となっています。
まずは、もとになったふたつの制度、「Hナンバー」制度と「シーズンナンバー」制度について紹介しましょう。
ひとつめは「Hナンバー」制度。ドイツ現地レポではもはやお馴染みかもしれませんね。Hはhistorisch、「歴史的な」という意味のドイツ語の頭文字で、現地では「H-Kennzeichen(ハー・ケンツァイヒェン)」と表記します。この制度が適用されたクルマは、末尾に「H」の表記があるナンバープレートで簡単に識別可能です。
製造から30年が経過したクルマで、オリジナルの状態を残しつつ、現代の公道での使用には問題ない、という検査レポート「Oldtimergutachten(オールドタイマーグートアハテン、直訳するとクラシックカー鑑定書の意)」が出された個体にのみ、交付が許されるナンバープレートとなっています。このOldtimergutachtenは5段階評価となっていて、「3」以上の評点が付かないとHナンバーを申請できません。