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オーナーがクルマから離れた後、まだ暖かいエンジンルームに地域猫がこっそりと入り込み、そのまま寝てしまう。戻ってきたオーナーがエンジンルームに猫がいることに気付かず、また猫もオーナーがクルマに乗り込んだことに気付けずに、エンジンが始動してしまったらどうなるか? 驚いた猫は、エンジンルームから逃げようとするでしょう。その際、なにかの拍子で回転するファンベルトに巻き込まれれば、命に関わる大怪我を負います。JAFによれば年に数回は猫がエンジンルームに入り込むトラブルが発生し、出動するそうです。
こうした事態を未然に防ぐべく、数年前よりJAFと日産は「クルマに乗る前にはボディを軽く叩く」運動(「ボンネットコンコンキャンペーン(JAF)」、「猫バンバンプロジェクト(日産)」)の啓蒙活動を行っています。SNSでの拡散もあって、この行為は広く知れわたりました。近年になると「それだけでは不十分」と、ボディを叩く行為と一緒に「耳を澄ましてエンジンルームから物音や鳴き声が聞こえないか確認する」、「ボンネットを開けて確認する」よう声があがっています。猫に関わるトラブルを防ぐ意識は、年々高まっているようです。
さて、クルマの保管場所が青空駐車場であったり、カーポートの下であったりすると、地域猫問題は人ごとではありません。幸いエンジンルームに猫が入り込んでいたことはないのですが、実家で暮らしていた頃はいつもボンネットで地域猫が寝ており、ボディのあちこちに付けられるツメのあと、フロントガラスへのスプレー(ナワバリを主張するためのオシッコ)に悩まされていました。ひどいときはフロントガラス全体がスプレーまみれになっていて、これが臭うのなんの! オシッコの成分だって、ボディや排水経路の負担になっていたでしょう。
「ボンネットに乗らないでもらう方法はないものか?」