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僕もそれにならって、仕事に煮詰まった際には少し散歩をすることにしているのですが、その際に日本のミニバンを思わせるフォルムのクルマに出会いました。フロントとリアにはランチアのバッジ。車名はボイジャー。今回は、クライスラーとフィアットの関係から生まれた「ランチア・ボイジャー」をご紹介します。
ランチア・ボイジャーのベースになったクルマは、クライスラー・ボイジャー(グランドボイジャー)です。ヨーロッパではロングホールベースモデルのみがラインナップされたため、実質グランドボイジャーが「ランチア・ボイジャー」として販売されていました。ヨーロッパでは、クライスラーとランチアの販売網が統合されたことによって、バッジをランチアに付け替えて2011年から販売を開始。ドイツにおいては2015年まで販売が続けられました。兄弟車としては、他にもフォルクスワーゲン・ルータンやダッジ・グランドキャラバンなどが存在します。
ラルフ・ジルの手によるデザインはクリーンかつシンプルなもので、ランチアのバッジがついたフロントマスクも良く言えば控えめ、悪く言えば主張の少ない造形となっています。あまり大きくは見えないエクステリアですが、実際は全長5,218mm、全幅1,998mm、全高1,750mmとかなり大柄なボディサイズとなっています。ホイールベースは3,078mmに達し、車重も2トン超ということもあって、その大きすぎる車体と決して良くはない燃費はヨーロッパではあまり受け入れられませんでした。