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このNSXは、菅田さんの「サーキット専用マシン」です。
菅田さんはD1ドライバーとして活躍した経歴の持ち主。「D1 STREET LEGAL」シリーズ、「D1 GRAND PRIX」に参戦していました。オレンジの日産・シルビア(S14)とともに走っている姿といえば、ご存じのかたも多いのではないでしょうか。
最初に、菅田さんにとっての「クルマ」という存在とは何かを尋ねてみました。
「一方的に操る道具ではないですよね。クルマはもちろん工業製品であり、道具なのですが、『人馬一体』という言葉があるように、乗り手と一体になれる存在だと思います。走っていると、自分とクルマが一体化する瞬間がわかるんですよね。とくに競技をやっていると“勝てるとき”がわかります」
まるで、生きているようだと思いますか?
「クルマを『生き物』と呼ぶのを正しいかは別として『ただの道具ではない』のは確かです。犬や馬は愛情をかければ応えてくれるように、クルマも同様に結果で応えてくれますし、調子が悪いときは挙動や音で教えてくれます。クルマからは、アクションが必ず出ています。クルマ好きなら誰でも、それを感じていると思いますよ」
地元の岡山県津山市でカーショップを営む菅田さん。多忙な日々の傍ら、モータースポーツの普及にも尽力。今回はそんな菅田さんのカーライフをご紹介しながら、クルマへの情熱、モータースポーツへの想いをクローズアップしていきます。
走行を終え、マシンがピットへ戻ってきました。菅田さんのマシンは1991年式のATモデルがベース。「ユーザーが造りやすく、サーキットをガンガン走れる仕様」をめざして製作されています。
「右斜め後ろからローアングルで見るのが気に入っています」
と、菅田さん。マシンをじっくりと拝見しました。