- 週間ランキング
実験は次のように行いました。
・暑い野外で実験を行う(検証中は、気温が34℃まで上がりました)
・食べる前にサーモグラフィーカメラで二人の表面温度を計測
・熱い食べ物(辛い麻婆豆腐・ラーメン)を食べてサーモグラフィーカメラで体の表面温度を計測
・冷たい食べ物(アイスクリーム)を食べてサーモグラフィーカメラで体の表面温度を計測
熱中症に注意して実験していきます。
まずは、熱い食べ物の代表として「麻婆豆腐」と「担々麺」を食べてみました。暑い屋外で熱いものを食べると、汗が噴き出しました。特に顔や首に汗をかき、そこへ風が吹くことで、少し涼しく感じました。
しかし、サーモカメラを通して見ると、顔や手に温度の高い赤色の部分が多くなっていることから、熱くなっていることが分かります。やはり熱いものを食べると、体が温まっていることが分かります。
次に、冷たい食べ物の代表として「アイス」を食べてみました。やはり冷たいものを食べるのだから体が冷えるかと思いきや、意外とそうではありませんでした。暑い屋外で冷たいものを食べると、熱いものを食べた時と違って汗をかくことはありません。そのため、表面温度はあまり変わらず、涼しさに変化は無いように感じました。
サーモカメラを通して見ると、顔などの表面温度が熱いものを食べた後に比べて冷たくなっていることが分かりますが、大きな違いは無いように見えます。
結果は「分かりません」でした。
実験前は、やはり冷たいものを食べた方が、涼しく感じるのではないかと思っていました。しかし体感的には、熱いものと冷たい物どちらを食べた後もそれほど、体温に違いを感じませんでした。
熱い食べ物を食べると汗をかきます。汗は蒸発するときに熱を奪うため、体温を下げる効果が期待できます。今回は、冷たいものを食べた後の方が熱いものを食べた後よりも、若干ですが体の表面温度が下がったように見えました。しかしこれは、熱いものを食べたときに出た汗が、冷たい物を食べた後に蒸発して冷えてきた可能性も考えられます。
一方で、実験中の湿度は70%を超えており、湿度が高いと汗が蒸発しづらくなるため、単に冷たいものを食べて体が冷えた可能性も考えられます。そんな考察をした上で、「分かりません」という結果にたどり着きました。
今回は暑い屋外で実験をしましたが、夏場の屋外での長時間の活動は注意が必要です。熱中症に気をつけながら、自分に合ったものを食べて、夏を乗り越えていきましょう。
動画解説:植田 純生、小野寺 那智