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初夢に見たら縁起が良いものの代名詞として「一富士(富士山)、二鷹(鳥のタカ)、三茄子(なすび)」なるものがありますよね。富士山は日本一の山だし、鷹は強い生き物の象徴なので良さそうなイメージはありますが、その次に来るのがなんで野菜のナスなの?と思った方も多いはず。
このナスですが、漢字の“成す”に掛かっていると言われており、その年に始める事は全て成功するという意味があるのだそう(諸説あり)。筆者を含め、そもそもナスが夢に出てきたことなんてない!という人が大多数でしょうが、初夢にナスを見れた人は新規事業や新分野の勉強などにチャレンジすると良いかもしれませんよ。
あまり知られていませんが、「一富士、二鷹、三茄子」には続きがあります。それが「四扇、五煙草(たばこ)、六座頭(ざとう)」。4つ目の扇は、お祭りや舞踊の時に使用する小道具で縁起が良いとされているほか、末広がりの形が子孫繁栄や商売繁盛を意味しているとされています。そして5つ目の煙草は煙が上へ上へと立ちのぼることから運気が上昇していることを暗示しています。また、6つ目の座頭は「頭髪を剃った法師」のことで「毛が無い=怪我無い」に掛かっており、その年は家内安全と言われています。
一富士、二鷹、三茄子に続く4番目と5番目を「四葬礼(そうろう)に五雪隠(せっちん)」とする説もあります。葬礼とはお葬式のことで、初夢としては縁起が悪いのでは?と思われがちですが、現実世界では夢と正反対の出来事が起こるという「逆夢(さかゆめ」)」の思想が日本にはあるため、良いことが起こる前触れと言われています。また、雪隠とはいわゆる便所のことですが、トイレは汚物など不要なものを洗い流して浄化する場所であるため、悩みや問題点が解決されるとされています。
昔から神様の御遣いとされ崇められてきた蛇。金運の象徴とも言われ、白い蛇が登場する夢はとりわけ縁起が良いとされています。また、蛇は脱皮を繰り返して成長するため、生命力や成長力をあらわす生き物としても知られています。初夢に蛇を見たという人は、その年に大きな成長を遂げられるかもしれません。
現実世界で火事は良くないことですが、夢の世界では勢いよく燃え盛る炎が自分の内に秘めたエネルギーを示しており、燃える炎が大きければ大きいほど良いとされています。ただ注意しなくてはならないのが、炎が上がらずに煙だけがくすぶっている夢や自分の家が焼け跡になる夢は凶夢(きょうむ)とされています。凶夢を見た場合、「この夢は獏にあげました」と3回唱えると良いでしょう。夢を食べると考えられている空想の生き物、獏に悪い夢を食べてもらったことで、そんな夢は見なかったことにするという考え方です。
皆さんは初夢でこれらのものを見ることができましたか?もし来年も良い初夢を見たいなら、1月1日の夜は宝船の絵を枕の下に敷いて寝ると良い夢を見られるかもしれませんよ。また回文を唱えると良い夢を見やすくなると信じられており、「長き夜の 遠の睡りの 皆目醒め 波乗り船の 音の良きかな」という文章を寝る前に3回唱えると良いとされています。