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スキー場に行った際、ゲレンデでスキーやスノーボードを教えるインストラクターを、一度は見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。
インストラクターは、初心者にスキーやスノーボードを教えてウィンタースポーツの普及に努めたり、正しいスキーやスノーボードの楽しみ方を指導したりすることが主な仕事です。主にスキー・スノーボードスクールを実施しているスキー場で講師として活動します。
スキーやスノーボードのインストラクターになるためには、専用の資格が必要です。
スノーボードの場合は、SAJ(全日本スキー連盟)、JSBA(日本スノーボード協会)、 SIA(日本プロスキー教師協会)の3つのスノーボードの資格を認定している団体があります。今回は、その中でもスクール数の多いSAJとJSBAについてご紹介します。
SAJ、JSBAの両団体には、それぞれ級別のテストがあります。それぞれの団体でインストラクターの資格を取得するには、各団体で実施しているバッジテストの1級に合格していることが必要条件となります。
SAJは、1級に合格後、準指導員検定にチャレンジすることができます。ただし、技術的にインストラクターとしてのスキルがまだ足りない場合は、認定指導員の資格取得のための講習を受講することにより、指導資格を得る事ができます。
JSBAでは、1級に合格後、室内講習にてC級インストラクター講習を受講し、無事認定を受けることができれば、晴れてインストラクターデビューとなります。
それぞれの指導資格試験の内容は、各団体でそれぞれ違いますがだいたい6種目程度あり、中には筆記試験、面接、雪上での指導試験もあります。
インストラクターに求められる技術は、受講する方に対して分かりやすく説明できること、滑り方を分かりやすくデモンストレーションできる表現力、滑りに対して的確にアドバイスができることが必要ですが、何より指導技術以上に大切なものは、スノーボードの楽しさを伝える気持ちが一番大切です。
バッジテスト、インストラクター検定、各大会などで受験者や選手ジャッジをするためにも、検定員制度への登録や、専用の資格取得の必要があります。
各団体で資格内容は様々となりますが、SAJでは、指導員がバッジテスト主任検定員、準指導員はバッジテスト検定員として、選手を検定することができます。JSBAでは、A~Ⅾ級それぞれに検定員資格があります。
SAJ、JSBAの両団体には、「デモンストレーター」という団体の顔、象徴となるインストラクターがいます。滑走技術のみならず、指導力、表現力、人間性、識見、全てを兼ね備えた、まさにインストラクターの鏡と言える存在です。
このデモンストレーターも、それぞれの団体の選考基準で選任されます。
今回、岩原スキー&スノーボードスクール校長である林一三さんに、スノーボードインストラクターの魅力などをインタビューしました!
―スノーボードの技術を求める楽しさや苦労はありますか?
『雪質によって出来たり、出来ていた事が出来なくなったりと、一つの技術を習得するために沢山の時間を要します。出来る確証も無く、自分を信じて滑り続けることが簡単そうで難しい事です。でも、上達のきっかけを掴んだ瞬間や、「上手くなったね」の一言で全ての苦労が報われ、スノーボードの楽しさがより一層広がります。』
―インストラクターとしてのやりがいや楽しさ、喜びを教えてください。
『初心者がターン出来た瞬間や、レッスンを担当した方が級別テストなど目標を達成した時などなど、いっぱいありますが、一言で言うと「スノーボード楽しい!」って言ってもらえた瞬間が最高です。』
―これからもっとスノーボードを上手くなりたい人へのアドバイスをお願いします!
『とにかく、スノーボードは自由です。一つの事に固執せず、滑る、ジャンプ、深雪、コブにグラトリと、色々な事にチャレンジし、スノーボードの可能性と楽しさを追及することが上達への近道だと思います。是非、楽しいスノーボードライフを送ってください!』
【監修】
林一三さん(岩原スキー&スノーボードスクール校長、新潟県スキー連盟スノーボード部強化チーム監督)
【参考】
・SAJ(全日本スキー連盟)http://www.ski-japan.or.jp/
・JSBA(日本スノーボード協会)https://www.jsba.or.jp/
・SIA (日本プロスキー教師協会)https://www.sia-japan.or.jp/
・岩原スキー場 https://www.iwa-ppara.com/