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花粉の季節は、目に見えなくても空気中に大量の花粉が飛散しています。短時間の外出でも、あっと言う間に花粉が衣服に付着してしまいますので、以下3つのポイントを参考にして衣服の花粉対策を行いましょう。
■1. 静電気対策を行う
空気中に飛散している花粉は、静電気によって引き寄せられる性質を持っています。静電気が強いほど多くの花粉が付着してしまいますので、衣服を洗濯するときは静電気の発生を抑える柔軟剤を活用しましょう。自宅で洗濯できない素材については、市販の静電気防止スプレーを吹きかけると静電気の発生リスクを抑えられます。
■2. 帰宅時は外で花粉を払い落とす
スギやヒノキなどの花粉の大きさは直径約30μm(0.03mm)ほとで、肉眼ではほとんど見ることができません。一見何ともなさそうに思えても、衣服には大量の花粉が付着していますので、外出したら家に入る前に花粉を払い落とすことが大切です。特に花粉が付着しやすい腕・肩の部分や、摩擦による静電気が発生しやすい袖や裾は、時間をかけて念入りに落とすのがポイントです。衣服だけでなく、髪や帽子・マフラーなどの小物にも花粉が付着しますので、頭から爪先まで全身の花粉を払い落としましょう。
■3. 玄関先にアウターの収納スペースを作る
花粉が最も付着しやすいのは、1番外側に着るアウターです。家に入る前に花粉を払っても、完全に落としきれるわけではありませんので、脱いだアウターはなるべく室内に持ち込まず、玄関先に作った収納スペースに置くようにしましょう。扉付きのクローゼットに収納するのが理想ですが、玄関を上がってすぐのところにハンガーラックを立てて、アウター専用スペースにしてもOKです。
花粉は静電気によって衣服にくっついているだけなので、意外と簡単に落とすことが可能です。ただ、手で払ったり、衣服を脱いでばさばさと振り回したりすると、周辺に花粉が飛び散ってしまいます。飛散した花粉は再びインナーに付着したり、目や鼻に入って症状を悪化させたりする原因になりますので、乱暴に払い落とすのはNGです。衣服についた花粉を落とすときは、ウエットシートなどを使用して、やさしく表面をタッチするイメージで拭き取りましょう。粘着シートやローラーなどを使うのも有効ですが、衣服にのりがついてしまうので、デリケートな衣服に使用する場合は注意が必要です。
ここまで衣服に付着した花粉の対策や対処方法を紹介してきましたが、最初から花粉がつきにくい衣服を選ぶというのも有効な手段の1つです。たとえば麻や綿、コットンなど静電気が発生しにくい素材の服を着ると、花粉を寄せ付けずに済みます。また、撥水性のあるアウターなども花粉が付着しにくいので、花粉対策にぴったりです。
■帯電しやすい服は組み合わせに注意!
衣服は素材によって、+の電気を帯電しやすいものと、-の電気を帯電しやすいものの2つに分かれています。異なる性質の電気を帯電する素材同士がこすれ合うと、静電気が発生しやすくなり、大気中の花粉を引き寄せる原因となります。逆に、同じ性質の電気を帯電する素材同士なら、こすれ合っても静電気が発生しにくいので、重ね着するときは素材の組み合わせに注意しましょう。たとえば+の電気を帯びやすいナイロンには、同じ性質をもつウールやレーヨンの衣服を。-の電気を帯びやすいアクリルには、ポリエステルやアセテートなどの素材を使った衣服を合わせるのがおすすめです。
花粉の時期に外出すると、知らない間に大量の花粉が衣服に付着します。そのまま帰宅して室内に入ると、花粉も一緒に持ち込んでしまい、家の中でも花粉症の症状に悩まされやすくなります。花粉の時期は、ウエットティッシュなどを使って花粉をやさしく取り除いてから、家の中に入るようにしましょう。花粉が飛散するのは、スギやヒノキの場合は例年2~4月がピークとされていますが、その年の気象状況などによって毎年変動しますので、花粉の時期が近づいたらこまめに花粉の飛散情報をチェックすることをおすすめします。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、前シーズンの花粉飛散結果や、今後の気象データ、現地調査の結果などをもとに予測した花粉飛散情報を毎日公開しています。当日だけでなく、1週間分の情報を掲載した「週間花粉飛散情報」も公開していますので、花粉対策にぜひお役立てください。