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今年12月から、テレビは「4K」「8K」の新時代に突入しようとしいます。「4K」「8K」テレビがけん引するテレビ新時代とはどのようなものでしょうか?
みなさんは、地上波で流れている現在の映像が「2K」であることはご存じですよね。
そんな中、最近「4K」の言葉をよく耳にしませんか? 4Kとは、2Kの画質を超える超高精細の映像規格のこと。2017年12月から実用放送が開始され、売り上げも好調といわれています。
また、地上デジタルへの移行から7年ほどが経過した今年、ちょうどテレビを買い替えようと考えている人々のタイミングにマッチしたことも、売り上げ好調の要因になっているようです。
さらに、今年大盛り上がりだったサッカーW杯や、2020年に開催を控えた東京オリンピックといったスポーツのビッグイベントも、売り上げを押し上げる材料に。
もちろん、4Kでも十分高画質は楽しめますが、メーカーによっては4Kのさらに上をいく高画質のテレビの製造・販売を進めているところもあります。それが「8K」です。
急速に進んだ技術の進歩と、世界的なビッグイベント……こうした要因が重なり、実は総務省が中心となって「4K」「8K」テレビの普及に努めているのです。
4Kテレビの魅力。それはなんといっても「高画質」に尽きます。
4Kテレビの映像は、フルハイビジョンのなんと4倍の高解像度! フルハイビジョンでも十分きれいだと感じますが、さらにその上をいく4Kテレビとは、どれほどの性能を誇るのでしょうか?
通常、テレビの画面に近づいて目を凝らして見てみると、画像の粗さが確認できます。ところが4Kの画像は、画面に寄っていき、顔と画面をグッと近づけてみても、粗さを感じない美しい映像を見ることができるのです。
すでに、4Kを意識したコンテンツがつくられ始めているものの、やはり、地上波で流れている一般のコンテンツは、まだ2Kのまま。とはいえ、地上デジタル放送やBlu-rayなどを見る場合、4K映像に変換してくれるため、かなり美しく見えるそうです。
4Kテレビがそんなに高画質ならぜひ買ってみよう……と思われる方もいると思いますが、ひとつ懸念すべきことがあります。それは、4Kテレビを買ってリビングに設置したからといって、すぐに4K放送を見ることができない点です。
それはなぜか? 実は、4K放送を見るには専用の外付けチューナーが必要なのです。
というのも、以前の地上デジタル放送移行時のように、テレビを買い替えなければ番組が見られなくなるというわけではないからです。4Kテレビで普通に接続をすれば、地上デジタル放送はそれまで同様に視聴が可能です。ただし、4Kの「番組」を見るのであれば、外付けチューナーを購入する必要があるのです。
つまり、4K・8K放送の対応番組を視聴するためには、テレビ本体だけでなくチューナー、アンテナなどの専用機器をそろえる必要があり、それなりの出費を覚悟しなければならないということになるのです。
【新4K放送】
高額なテレビ本体代金に加え、新4K放送を視聴するのに必要な外付け専用チューナーは3万~5万円程度。
【新8K放送】
8K放送を視聴するには、4K対応テレビより高額な8Kテレビ本体代金に加えて、外付けチューナーは20万円前後とこれまた高額! このため、8K対応テレビの普及を推進すべく、外付けチューナー代金の値下げを目指す!と表明している大手メーカもあるほどです。
そのほか、アンテナ交換や屋内配線の変更なども必要となり、これらの出費もあわせて覚悟しておかなければなりません。
ここで気になるのが、自宅に4K対応テレビ、または8K対応テレビを設置し、外付けチューナーを無事設置したとき、どんな4K・8K対応の番組が見られるのか……という点です。
高精細な4K・8Kは、スポーツ中継やドラマ、自然番組などで強みを発揮するといわれており、とくに12月からの新放送に積極的なNHKは、4K・8Kの特性を生かした番組づくりに力を入れています。その一環として、NHKのBS4Kチャンネル「NHK SHV 4K」を窓口に、幅広いジャンルの番組を編成する予定とのこと。
同様に、BS8Kチャンネル「NHK SHV 8K」では、日曜ゴールデンタイムに8Kクオリティの新作コンテンツを集中編成する予定だそう。
気になる民放にも、新たにBS4Kチャンネルが加わりますが、NHKと比べると全体的に出足は鈍い模様。これからの4K・8Kテレビの販売、普及に合わせて番組編成に力を入れていくようです。
── 2020年に東京でスポーツ最大の祭典が開催されることから、4K放送の拡大に大きな期待が寄せられています。みなさんはどのタイミングで4K・8K放送を視聴しますか?