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母の日ギフトも、趣向を凝らしたものが増えています。ネットショップやデパート、ショッピングモールなどに並ぶさまざまなギフトをみて、母の日を思い出す方もいるのではないでしょうか。
この記念日に、お母さんにすてきなプレゼントを贈ってみてはいかが。
「母の日」は20世紀初め、アメリカ・ウェストバージニア州に住むアンナ・ジャーヴィスが、平和活動を行っていた亡き母を偲び、全国的に母の日を祝う活動をしたことに始まります。
母を深く愛していたアンナは、その命日である5月第2日曜日に、教会で白いカーネーションを手向け、母に感謝の祈りを捧げる催しを行いました。このことは多くの人々の共感を呼び、さまざまな州に母の日は広まっていくことになります。
そして、ウェストバージニア州知事が5月第2日曜日を母の日と宣言、その後1914年に、ウッドロウ・ウィルソン大統領が、国民の祝日に制定しました。
日本に広まったのは大正時代。1931年に香淳皇后の誕生日である3月6日を母の日としましたが、あまり普及しませんでした。戦後、アメリカにならい5月第2日曜に定着して以来、一般に親しまれるようになり、現在に至っています。
母の日にカーネーションを贈る風習が生まれたのは、アンナの母が白いカーネーションが好きだったからです。しかしアンナにとって、母の日はあくまで母の行いに感謝する日であり、商業主義に走るのは不本意だったようです。
定番の母の日ギフトと言えば、花やスイーツ、食事券や癒しグッズなどが浮かびますが、子どものころに贈った「肩たたき券」や「お手伝い券」などお母さんの負担を軽くするようなものが、当初の母の日の真意に近いのかもしれません。
そもそも家事や仕事で忙しく、自分のことは後回しになりがちなお母さん。とくに体のケアについては、自分より家族のことを優先し、なおざりになってしまいがち。モノを贈ることも、とてもすてきなことですが、もう一歩踏み込んだ感謝の気持ちを表すものとして、大切な体について、健康について一緒に考えてもらうのはいかがでしょう。
一部自治体などでは、母の日に「乳がん検診」を促したり、ギフトにしようと提案する試みが静かに広がっているのです。
乳がんは30代から増え始め、40代後半から50代前半にピークを迎えます。乳がんにかかる女性は年々増えており、年間約9万人がかかると推定されています。
最近では若い世代や閉経後の方も増えているので、各世代でセルフチェックを行うなど、気を配ることは大事ですが、やはり罹患数が多いのが、忙しいお母さん世代です。
乳がんは早期発見・早期治療することで、治癒率が高まることが特徴です。厚生労働省は40歳以上の方について、2年に1回の割合で専門機関での乳がん健診を推奨していますが、親や姉妹など近親者に乳がんを発症した方がいる場合は、年に1回の定期検査をおすすめします。もちろん自己負担で受けることもできるので、30代でも発症リスクの高い方は健診を考えた方がよいでしょう。
……母の日にカーネーションと添えて乳がん健診をプレゼントしたり、一緒に健診に出かけてみたり、記念日とセットにすることで、忘れがちな健診を思い出す機会にしてはいかがでしょう。大切なお母さんに、健康のことを考えてもらう一日にしてみてはいかが。