- 週間ランキング
植物の葉・花・根を乾燥させて刻んだものを、熱湯で抽出させるハーブティーやお茶。水溶性の有効成分をダイレクトに吸収しやすく、ビタミンやミネラルも摂取できるのが特徴です。ハーブティーはフランスでは「ティザンヌ」と呼ばれ、植物療法の一種とされており、不調を感じた時のセルフケアとして人々の生活に溶け込んでいます。
ハーブティーの上手ないれ方も確認しておきましょう。
植物の葉や花を使ったハーブティーは、ティーポットで手軽に有効成分を抽出できます。温めておいた茶こし付きのポットに大さじ1杯のドライハーブを入れ、200mlの熱湯を注ぎ入れて蓋をして10〜12分ほど蒸らします。
植物の根から作られたハーブティーは、鍋を使って煮出す方法がおすすめ。鍋に水とドライハーブを入れて火にかけます。沸騰しない程度の火加減で5〜10分、好みの濃さになるまで煮出し、茶漉しを使ってカップに注ぎます。
では、さっそく風邪対策に試したいハーブティーとお茶をご紹介します!
◎エキナセア
からだの免疫力を高め、抗菌力があるといわれるキク科の植物。風邪が流行している時に、予防的に取り入れてみましょう。ティーポットで抽出したものを食間に。味はクセがなく、ほのかに草木の香りが広がります。
◎エルダーフラワー
ヨーロッパでは古くから、子どもや妊娠中の女性のための風邪予防薬として民間療法で使われてきました。利尿作用や発汗作用が高く、熱々で飲むのがおすすめ。マスカットのような香りとさわやかな甘みが特徴です。
◎びわの葉
びわの葉に含まれるアミグダリンという成分は、体内でビタミンB17になります。この成分は現在注目されている特別なビタミン。すこし苦味がありますが、咳の出始めなどにぜひ試したいお茶です。袋に入れて、びわの葉風呂にするのもおすすめ。からだの芯からぽかぽかに温まります。
◎ごぼう
サポニン、クロロゲン酸、アルクチゲニン、タンニンといった4種類のポリフェノールが含まれており、高い抗酸化力が注目されています。これらのポリフェノールは水溶性なので、お茶で手軽に摂取できるのがうれしいですね。味はごぼうを香ばしくしたイメージ。好みが分かれるかも!?
◎ジャーマンカモミール
季節の変わりめ、ストレスや風邪がきっかけで出る、アレルギー反応を抑えるといわれるアズレンが豊富。わずかに甘みのある穏やかな味わいなので、リラックスしたいときにもおすすめです。
◎梅醤番茶
発熱したときは、熱を排出してくれる梅醤番茶を。からだを温める3つの食材で作ります。2杯ほど飲めば、ぽかぽかと全身が温まり発汗を促してくれます。
[作り方]
1. 梅干し1個を湯飲みに入れる。
2. しょうゆ小さじ1杯、生姜のおろし汁少々を加える。
3. 梅干しをほぐし、温かい番茶を注ぐ。
市販されている梅醤番茶もあるので、これからの季節に備えておくとすぐに飲むことができて重宝します。
風邪が流行する季節は、有効成分を手軽にとることができる温かいハーブティーやお茶を毎日の生活にぜひ取り入れてみましょう。ますます寒くなるこれからの季節、ほっとひと息つきたい時にもぴったりです。
参考文献
森田敦子 『自然ぐすり』ワニブックス 2016