台風17号は、明日30日にかけて、小笠原諸島に近づくおそれがあります。当初心配されていた関東などへの影響は、ほとんどなさそうです。台風18号は、10月2日から3日頃にかけて、暴風域を伴って、強い勢力で、沖縄地方に接近するおそれがあります。沖縄地方では、影響が長く続くでしょう。台風18号は、温帯低気圧に変わってから強風が吹く範囲が広がるなど、九州から北海道にかけても影響が出る可能性があります。

●台風17号 小笠原諸島に近づくおそれ 関東などへの影響はほとんどなし

台風17号は、今日29日午後3時、小笠原近海を北北西へ時速20kmで進んでいます。中心の気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は20m/sです。

台風17号は、今後、太平洋高気圧の縁に沿って北上するでしょう。
明日30日にかけて、小笠原諸島に近づくおそれがあります。
小笠原諸島では台風周辺や台風本体の暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になるため、雷を伴った激しい雨が降り、大雨になる所があるでしょう。強い風が吹く所もあり、海はうねりを伴って波が高く、しける所もある見込みです。
土砂災害に注意、警戒し、強風やうねりを伴った高波に注意してください。

台風17号は、10月1日には、八丈島の東を進み、偏西風にのる見込みです。速度を上げてさらに北上するでしょう。2日までに、日本の東で温帯低気圧に変わる見込みです。

台風17号の進路予想図では、予報円が房総半島にかかっていますが、今回の場合、予報円の幅は、進行速度のブレです。台風17号の予想進路は、東西のブレは小さく、予報円の西側に大きく傾いて進むことは考えにくくなっています。台風17号は、それほど発達することもなく、当初心配されていた関東などへの影響は、ほとんどなさそうです。

●台風18号 強い勢力で沖縄地方に接近するおそれ 影響が長く続く

台風18号は、今日29日午後3時、フィリピンの東を北北西へ時速15kmで進んでいます。中心の気圧は975hPa、中心付近の最大風速は35m/sで、風速25m/s以上の暴風域を伴っています。強い勢力です。

台風18号は、今のところ、大陸の高気圧に北上を阻まれています。今後、発達しながらバシー海峡をゆっくり北上し、非常に強い勢力になる見込みです。10月2日から3日頃にかけて、暴風域を伴ったまま、強い勢力で、沖縄地方に接近するおそれがあります。

沖縄地方では、次第に風が強まり、1日には、強い風が吹く所があるでしょう。海は、1日にかけて、うねりを伴って波が高く、しける所がある見込みです。
強風やうねりを伴った高波に注意してください。
台風の進路や勢力によっては、沖縄地方では1日から大しけとなり、2日から3日頃にかけては大荒れ、警報級の高潮となるおそれがあります。沖縄地方では、影響が長く続くでしょう。

●台風18号 温帯低気圧に変わってから広く影響する可能性

台風18号は、しばらく動きが遅いですが、東シナ海に抜けると状況が変わってきます。この頃になると、偏西風が、中国大陸の東で南へ蛇行、日本付近で北へ大きく蛇行する見込みです。台風18号は、この偏西風にのって、速度を上げて北上するでしょう。

台風18号は、東シナ海を北上する間に、温帯低気圧に変わることも考えられます。この場合は、台風から変わった低気圧はそのまま北上し、日本から離れていくとしても、広い範囲で、風が強まる可能性があります。低気圧から延びる前線が日本列島を通過し、九州から北海道にかけて発達した雨雲がかかることもあるでしょう。この雨は長く降り続くことはありませんが、局地的に大雨になることもあるかもしれません。今後、最新の気象情報をご確認ください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士