週末は南岸低気圧 来週は関西にも強烈寒波が押し寄せる 大雪や厳しい寒さに注意
関西では、この週末は久しぶりにまとまった雨が降った後、来週はこの冬一番の寒波が襲来する見込みです。これから一年で最も寒い時季に差し掛かります。大雪や厳しい寒さに注意が必要です。
●大阪では2か月ぶりのまとまった雨か 来週は厳しい寒さへ
・19日(金)
未明や明け方までは、雨の残る所があるでしょう。その後は一時的に天気が持ち直し、中部と南部では多少晴れ間が戻る見込みです。
・20日(土)~21日(日)
西日本の南岸付近を低気圧が通過するため、断続的に雨が降るでしょう。最新の見通しでは、雨のピークは20日(土)の夜から21日(日)の朝にかけてです。この時季としては雨量が多く、大阪では約2か月ぶりのまとまった雨となりそうです。水不足の緩和が期待されますが、低気圧に近い南部では雨の降り方が強まる恐れがありますので、ご注意ください。なお、朝の冷え込みは弱いものの、日中は気温が上がりにくく、数字よりも寒く感じるでしょう。
・22日(月)~25日(木)
別の低気圧が北日本付近を通過した後、冬型の気圧配置が強まり、上空にはこの冬一番の寒気が流れ込む見込みです。22日(月)は降ったとしても雨ですが、23日(火)以降は北部では雪が降り、中部と南部でも雪の降る所があるでしょう。気温も急激に下がります。24日(水)ごろを中心に季節風が強まり、たとえ日差しが出ても天気は変わりやすく、肌を刺すような厳しい寒さになる見込みです。
20日(土)は二十四節気の「大寒」で、これから一年で最も寒くなるころです。気温の変化や寒さで体調を崩さないように、十分ご注意ください。
●大雪をもたらすJPCZが北部へ 交通に影響の恐れも
来週の寒気のピークは24日(水)で、降れば平地でも確実に雪になるレベルです。また、日本海から近畿北部には、JPCZに伴う活発な雪雲の帯が予想されています。局地的に雷を伴って雪が強まり、北部の山地を中心に大雪、平地でも降雪、積雪となる所があるでしょう。積雪によるスタックや立往生、路面凍結の恐れがあります。最新の情報に十分ご注意ください。また、風も強まるため、雪や風による見通しの悪化などにも注意が必要です。
※JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)とは…
冬型の気圧配置が強まると、シベリア大陸から冷たい風が日本海に流れ込みます。この冷たい風は、朝鮮半島北部に位置する長白山脈によりいったん二分されますが、その風下である日本海で再び合流し、収束帯(雪雲が発達しやすいライン)が形成され、雪雲が発達しやすくなります。
●雪道の運転 注意するポイントは
雪道で、車を運転する場合は、スノータイヤを装着し、急発進、急停車にならないよう、普段よりもゆっくり慎重に運転してください。車間距離は普段の倍以上とりましょう。トンネルの出入り口や橋の上などは路面が凍結しやすいため、特に注意が必要です。通行止めや渋滞の情報をあらかじめ確認してから出かけましょう。
2輪車(バイクや自転車)は転倒のおそれが非常に高いため、運転しないでください。公共交通機関を利用する場合は、間引き運転や減速運転により、普段より時間がかかり、混雑することが予想されます。運行情報や迂回ルートを確認してから行動してください。
大雪のピークが過ぎてないときに行動すると、大きなケガにつながったり、帰宅困難になったりします。慎重に行動してください。
●万が一に備えての安心グッズ
雪道運転をする場合、立ち往生など万が一に備えて、次のものを用意しておくと安心です。
(1)防寒着やカイロ、毛布など暖をとるもの
暖房がとまってしまった際の車内温度の低下に備えましょう。
(2)飲料水や非常食、モバイルバッテリー、簡易トイレ、懐中電灯
長時間、車内で過ごすことや夜間のトラブルを想定して準備しておきましょう。
(3)ブースターケーブル、 牽引ロープ、タイヤチェーン
バッテリー上がりの際に使用するブースターケーブルや発進不能になったときの脱出に役立つ牽引ロープもあると良いでしょう。スタッドレスタイヤだけでは対処しきれないほどの積雪にも対処するため、タイヤチェーンもあると役立ちます。
(4)軍手、ゴム手袋、長靴、スコップ
除雪ができるものを準備しておきましょう。マフラーが雪に埋まると排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒を起こすおそれがあります。
雪道を運転する際は、もしものときに役立つグッズをクルマに積んでおくようにしてください。加えて、出かける前に燃料が十分にあることを確認しましょう。ただし、気象情報や交通情報を確認し、大雪や猛吹雪が予想される場合は、外出の予定を変更したり、移動手段を変更したりすることも検討してください。