秋田では降り始めからの雨量が400ミリに迫る 明日にかけてさらに80ミリの雨
記録的な大雨の続いている秋田では、14日(金)の降り始めからの雨量が400ミリに迫っている所もあります。あす17日(月)にかけて雨は断続的に続きますので、引き続き土砂災害や川の氾濫や浸水に厳重に警戒してください。
●降り始めの雨量が400ミリに迫る
秋田県では記録的な大雨となっています。
きょう16日(日)9時までの48時間に降った雨の量が、秋田市大平山で395.5ミリ(観測史上1位)、藤里町で321.5ミリ(観測史上1位)、仙北市角館で299.5ミリ、秋田市河辺で287.0ミリ(観測史上1位)、岩手県西和賀町沢内 で277.0ミリと400ミリに迫る大雨となっています。わずか1日余りで7月平年の1か月~1か月半くらいの雨量となっています。
この大雨で、秋田市内を流れる太平川では氾濫が続き、雄物川下流では、氾濫危険水位に到達し、氾濫のおそれあります。また、土砂災害の危険が高まっている所が多くあります。
●あす17日にかけてさらに80ミリ近い雨
きょう16日(日)も雨は断続的に続き、一時的に雨脚の強まる所があるでしょう。現在の雨雲レーダー画像を見ると、雨の止んでいる所はありますが、所々に雨雲がかかり、局地的に強い降水域も見られます。一旦雨が弱まるや止んだとしても油断せずに雨への備えを続けてください。また、土砂災害や川の増水や氾濫は、遅れて起こることもあります。
あす17日(月)正午までの24時間予想積算雨量の予測では、80ミリくらい降る所もあります。今後の大雨にも引き続きご注意ください。
●川の氾濫が発生 避難時の注意点は
いざ、川の氾濫が発生してしまった場合、避難する際に注意すべき点は、次の3つです。
① できるだけ早く、川から離れましょう。その際、氾濫した水は、茶色く濁っているので、水路と道路の境や、ふたが開いているマンホールの穴が、確認できません。やむを得ず、氾濫した水の中を歩いて避難する時は、棒や傘などで、足下を確認しながら移動しましょう。
② 氾濫した水の流れは、勢いが強いので、あっという間に浸水してしまいます。水の深さが50センチくらい(大人の膝程度)だと、歩くのが困難になりますし、50センチ以上になると、車で避難した場合、車ごと流されてしまう危険性があります。状況が悪化する前に、早めの避難行動を心がけてください。
③ 家の周辺が冠水してしまった場合は、外に出る方がかえって危険です。また、離れた避難所に行くことが困難な場合は、緊急避難として、近くにある、高い堅牢な建物にとどまることも、選択肢の一つです。
自治体からの避難情報や、災害情報、気象情報を確認し、安全確保を第一に考え、なるべくリスクを少なくする行動をとってください。
●土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。