1月前半は、北日本を中心に度々寒気が南下し、札幌や小樽で大雪に。後半は10年に1度レベルの強烈寒波が西回りで襲来。岡山など中国山地を中心に記録的大雪となり、列車や車の立ち往生、水道管の凍結・破裂が発生。2月はどうなる?

●1月上旬 北日本中心に度々寒気

2023年の幕開けは、関東など太平洋側では穏やかな晴天となり、初日の出を見られた所が多くなりました。1月上旬は、北日本を中心に度々寒気が南下。3日は北海道の夕張市でドカ雪(3日午前8時までの12時間に64センチの降雪)。10日は札幌や小樽で大雪に。12時間降雪量の日最大値は札幌市小金湯49センチ、小樽市46センチと統計開始以来1位。そんな中、南からは春の便り。7日は全国のトップをきって那覇でヒカンザクラ開花。

●1月中旬 太平洋側は空気カラカラ

関東など太平洋側は乾燥した晴天が続きました。東京都心は21日間(12月23日~1月12日まで)連続で降水なし(0.0ミリ未満)となり、統計開始以来2位タイ(1位は23日連続)。連日、火災に関するニュースが報じられました。

1月は関東地方を中心に極端に降水量が少なく、東京都心は15.5ミリと平年比27%、熊谷市2.0ミリと平年比6%(30日まで)。最近10年(2014-2023年)で一番少なくなりました。

●1月下旬 10年に1度の強烈寒波襲来

24日~25日は、10年に1度の強烈寒波が襲来。日本海側は広く雪で積雪急増。太平洋側にも雪雲が流れ込み、岡山県には2度にわたり「顕著な大雪に関する情報」発表(24日)。24時間降雪量は、岡山県真庭市蒜山で最大93センチと統計開始以来1位(25日)。太平洋側でも雪が積もり、三重県津市は11センチの積雪(25日)となり1月1位の値を更新。JR京都線や新名神高速などで立ち往生が発生。静岡・銚子・東京都心で初雪(24日)となり、沖縄を除く全地点で初雪を観測。

●大雪・厳寒記録 各地で更新

10年に1度の強烈寒波の影響で、各地で大雪や厳寒の記録を更新しました。

上空1500メートル付近の寒気は、館野(つくば)でマイナス15.0℃(25日9時)を記録し、歴代1位を更新。25日の朝は冷凍庫並みに冷え込みが強まり、冬日(最低気温0℃未満)地点は今季最多の860地点以上。東北では観測開始以来初めて全アメダス地点で真冬日(最高気温0℃未満)に。群馬県草津町では、マイナス15.5℃(1月として1位)を記録、富士山は26年ぶりにマイナス36℃を下回りました。また、青森県八甲田山系酸ヶ湯では、今シーズン全国で初めて、積雪3メートル超えとなりました。

その後も、24日~25日ほどではありませんが、強い寒気が南下。北日本の日本海側や北陸を中心に雪が強まり、28日は富山県内に「顕著な大雪に関する気象情報」発表。新潟県魚沼市西名(守門)では、10シーズンぶりに積雪3メートル超えとなりました(28日)。また、北海道陸別町では30日、今年に入って4回目のマイナス30℃以下(1月3日、5日、23日、30日)。陸別町でマイナス30℃以下が年間4回以上は、2001年(1月17日、2月4日、2月9日、2月15日)以来22年ぶり。そんな中、那覇ではヒカンザクラが平年より5日早く満開となりました(30日)。

●2月はどうなる?

2月も寒気の影響を受けやすく、気温は北日本を中心に低くなりそうです。2月中頃から、気温は各地で「平年並み」と予想されていますが、強い寒気が流れ込んだり、暖かい空気が流れ込んだりして、平均すると「平年並み」になりそうだということを示しています。冬型は長続きしなくなりますが、その隙をついて本州付近を低気圧が東進。寒気が残っているところに、南岸低気圧が進んでくると、関東など雪に慣れていない地域で大雪のおそれがあるため注意が必要です。

また、日本海で低気圧が発達すると、「一気に気温が急上昇→翌日は急降下」と、寒暖差が激しくなりそうです。目先、あす2月1日~2日は要注意。気温が上がると、花粉が飛びやすくなりますので、花粉症の方は早めの対策を心がけてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士