「JPCZ」で北陸は市街地でも大雪 標高の高い所は24時間予想降雪量80センチ
14日金曜にかけて、最も大雪が予想されているのは、北陸地方です。JPCZ「日本海寒帯気団収束帯 」が発生すると予想され、警報級の大雪になる所もあるでしょう。大雪による交通機関への影響や、農業施設などへの被害が心配されますので、十分お気をつけください。
●北陸 標高の高い所では 24時間予想降雪量80センチ
日本付近は冬型の気圧配置になっていますが、13日木曜午後は、北陸の上空に寒気が流れ込むため、14日金曜にかけて、冬型の気圧配置が強まるでしょう。
14日金曜にかけて、日本海側の広い範囲で雪が降ると予想されていますが、特に、大雪に警戒が必要なのが北陸です。
14日金曜12時までに予想される24時間降雪量は、いずれも多い所で
新潟県:平地50センチ 山沿い80センチ
富山県:平地50センチ 山間部80センチ
石川県:平地30センチ 山地80センチ
福井県:平地15センチ 山地70センチ となっています。
新潟県と富山県では、14日金曜朝にかけて、警報級の大雪になる所があるでしょう。石川県と福井県でも、発達した雪雲が同じような所にかかり続けると、警報級の大雪になるおそれがあります。
●大雪の原因は「JPCZ」
今回、北陸地方に大雪をもたらす原因の一つとして予想されているのが「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯 )」です。
冬型の気圧配置が強まると、シベリア大陸から冷たい風が日本海に流れ込みます。この冷たい風は、朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分されますが、その風下である日本海で再び合流し、収束帯(雪雲が発達しやすいライン)が形成され、雪雲が発達しやすくなります。
この収束帯のことを「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と言います。こうしたJPCZの影響を受けるのは、主に東北南部や北陸、山陰などです。JPCZによって、雪雲が発達しやすくなり、その雪雲が次々と流れ込むため、大雪となることが多々あります。
今回は、このJPCZが発生すると予想されており、「里雪型」と言って、北陸の市街地でも雪がしっかり積もるパターンが考えられます。普段、雪に慣れている地方とはいえ、標高の高い所だけでなく、市街地でも積雪が増えそうです。交通機関への影響や農業施設への被害が心配されますので、十分お気をつけください。
●雪下ろしの注意点
屋根に積もった雪は、大雪になる前に、早めに除雪作業をしたいものです。安全に雪下ろしをするための注意点は、次の3つのことが挙げられます。
①雪下ろしをする前には、雪が緩んでいないかどうか、必ず確認しましょう。新雪や、晴れた暖かい日の午後は、特に屋根の雪が緩んでしまいます。また、雪と一緒に、つららが落ちてくることもあります。
②はしごを使って屋根に上る場合は、はしごが動かないよう、ロープなどで、しっかり固定しましょう。はしごから屋根へ移動する時は、転落しないよう、一段と注意が必要です。
③雪下ろしをする際は、建物の周りに雪を残しましょう。万が一、屋根から落下した場合でも、雪がクッション代わりになってくれます。
面倒でも、必ず命綱とヘルメットを装着し、滑りにくい靴を着用しましょう。携帯電話も忘れずに持って、作業してください。