梅雨明けをむかえた各地できょうも真夏日となり、東京は16日連続真夏日を観測。関東以西では、この先1週間は、真夏日が続く見込みです。あすからお子さんが夏休みという方も多いと思いますが、涼を求めて「上空」へお出掛けしてみてはいかがでしょうか。今回は、数ある天空のクールスポットの中から、気象予報士がおすすめする「美ヶ原高原」をご紹介します。


●各地で連日真夏日 暑さを避けていざ上空のクールスポットへ


きのう19日は中国・四国から関東にかけて、きょう20日は九州北部で梅雨明けが発表されました。

夏本番をむかえた各地では、きょうも気温がぐんぐん上がっています。東京では16日連続で最高気温30度以上の真夏日を観測、大阪でも15日連続真夏日に加えて、きょう12時38分に35.4度の猛暑日を記録しています。

さらにこの先1週間は、沖縄から関東にかけて連日、真夏日が予想されています。梅雨明け時は、急な暑さで熱中症が急増する傾向があります。この先も暑さ対策をしっかりなさってください。

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https://tenki.jp/heatstroke/

また、あすからお子さんが夏休みに入る方も多いかと思いますが、熱中症予防のために冷房の効いた部屋で過ごし続けるのも、あまり体に良いとはいえません。せっかくの夏休み、ぜひ、自然の力で涼んでみませんか?

涼を求めて北へ行くのもありですが、「上空」もおすすめです。一般的に、気温は標高1000mで約6度下がりますから、標高1000~2000mの山や高原では気温が20~25度前後と、過ごしやすい快適なシーズンを迎えている場所が多くなっています。また、涼しいだけではなく、美しい景観で体も心もリフレッシュすることもできます。

きょうは、そんな天空のクールスポットのひとつ、長野県の美ヶ原高原から美しい写真たちが届きましたのでご紹介します。

美ヶ原高原は、八ヶ岳中信高原国定公園の一部で、標高2000m付近に広がる約600haの広大な台地です。

長野県のほぼ中央に位置し、松本市街地からは車で1時間ほど。松本駅から直行バスが運行されている日もあるので、アクセスも便利です。

高原までをつなぐ「絶景ロード」とも称されるビーナスラインや、雲の上の美術館やホテルもあります。そして、真夏でも20℃前後の日が多く、涼しい気候が特徴です。

涼しく、空気の澄んだ高原では、体を動かしたくなりませんか?

美ヶ原高原内には、遊歩道や本格的なトレッキングコースが整備されています。360度の大パノラマを楽しんだり、この時期見頃を迎えているマツムシソウなどの高山植物の観察をしたりと、目的に合わせて選べるコースが充実しています。爽快な晴天はもちろんですが、霧や雲海など、高原らしい変化に富んだ気象を体験できるのも魅力の1つです。また、近隣にはオートキャンプ場もあるので、拠点を置いて、あちこちのコースを楽しむ滞在型の楽しみ方もお勧めです。

トレッキングを楽しむ際に忘れてはいけないのは、紫外線対策。

高原は平地と比べ紫外線が強く降り注ぎます。また、トレッキング日和の晴天時は、空気が澄み渡り、紫外線はさらに強くなることから、注意が必要です。梅雨が明けて晴天率がグッと上がる美ヶ原高原へは、紫外線対策を万全にしてお出掛けください。

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●絶景1 360度大パノラマは「アルプスの展望台」!


トレッキングコースの周辺には、たくさんの絶景スポットがあります。

美ヶ原高原では、晴天に恵まれれば、雲海が望め、頭上にはどこまでも大きな空が広がります。圧倒的な青空に包まれる解放感は、なかなか味わえるものではありません。

さらに遠くには日本アルプスや浅間山、天気次第では遠く100km以上離れた富士山までを望むこともでき、迫力の大パノラマは「アルプスの展望台」とも称されています。このほか、朝のご来光や夕日に染まる光景を見ることもできます。

広大な美ヶ原の中でも特におすすめの絶景スポットが、高原の先端部にあたる「王ヶ鼻」。北アルプスの山々が連なる美しい展望は、トレッキングなどの疲れも吹き飛んでしまうほどです。

また、「御嶽信仰」に由来する御嶽山の方向を向いた石仏もあり、山岳信仰の聖地としても神秘的な場所になっています。


●絶景2 牧歌的な風景と電波塔群のギャップが織り成す神秘的な空間


高原には牧場もあり、5月から10月の期間は、牛の放牧も行われています。その数はなんと200~250頭。ただ、敷地が広大なため、牛たちはストレスもなさそうで、のんびり草を食べています。牧場にはトレッキングコースも通っているため、間近で牛の様子を眺めることもでき、小さなお子様連れでも楽しめます。のどかな光景に心が癒されるはずです。

そんな中、美ヶ原高原ではテレビやラジオの電波塔が立てられています。のんびりとした時間が流れていますが、実は重要な中継地点という役割を果たしているのです。このギャップが、美ヶ原高原らしいとも言えます。

自然と人口物が織り成す不思議な景観は、どこか幻想的で物語のようです。


●この先の美ヶ原高原の天気


美ヶ原高原のある松本市では、この先一週間は、真夏日の日が続く見込みです。

美ヶ原高原は松本市中心部より標高が約1400m高いため、松本市街の気温よりも8度程度低くなります。平地に比べて過ごしやすい日が多いですが、朝晩や天気の急変時は、夏でも肌寒い日もあります。お出掛けの際は、薄目の上着を持参するか、Tシャツを重ねるなどの調節をしてください。

また、高原の天気は変わりやすく、3日に1度は霧が広がります。このため、撥水性のある服装を心がけ、天候に左右されずに楽しんでください。

さらに最新の長期予報によりますと、8・9月にかけても全国的に気温が高くなると予想されています。

ぜひ、お気に入りの「天空のクールスポット」を探してみてはいかがでしょうか。

▼全国の長期予報▼

https://tenki.jp/long/three_month/

情報提供元: tenki.jp日直予報士