家の倒壊を防ぐための屋根の雪下ろしは、実は北海道では必要のない住宅が多いそうです。雪の重さを十分に計算した上で、設計されているからだといいます。雪下ろしの前に、本当にしなければならないか、もう一度考えてみて下さい。


北海道など北国では屋根に積もった雪を下ろす時に、足を滑らせて落下する事故が絶えません。北海道科学大学で屋根の積雪や落雪を研究しているというので、雪下ろしの注意点を取材に行きました。

建物の強度を研究する専門家に聞いた所、実は北海道の住宅では、雪下ろしの必要がない所が多いといいます(倉庫やガレージは除く)。北海道の家では屋根の上に1メートルの雪が積もっても耐えられる構造にすることが、建築基準法で定められているそうです。

また、上空ほど風が強く吹くため、屋根の上には地上よりも雪が積もりにくいのです。さらに住宅の暖房が伝わり、屋根の上の雪は溶けやすくなります。雪下ろしをする時には、業者に頼むのがよいとのことでした。

ただ、週末にかけて強い寒気が残り、北海道では日本海側などで雪が続く見込みです。特に、12日にかけては強い冬型の気圧配置となります。12日午前6時までの降雪量は、日本海側南部の多い所で50センチ、日本海側北部では40センチで、その後も日本海側を中心に雪が降り続き、大雪となる地域がある見込みです。

築年数の経っている住宅や倉庫など、やむをえず雪下ろしをする時は、屋根やはしごから転落の恐れがあるため、命綱を使う、二人以上で作業を行う、など事故のないようにくれぐれも注意して下さい。

情報提供元: tenki.jp日直予報士