日本ハム若林晃弘(2025年撮影)

“若様”が古巣の仲間に元気な姿を見せ、開幕スタメンも引き寄せる。昨季、巨人から加入した日本ハム若林晃弘内野手(31)が、約1年ぶりの古巣との対戦に気持ちを高ぶらせた。

昨年3月16日の巨人とのオープン戦で左ハムストリングスを肉離れ。その後もけがに苦しみ1軍出場ゼロに終わった。反省を踏まえ、今季は入念なケアでここまで無事故で奮闘中。開幕前ラスト1週間で、さらに存在感を放っていく。

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苦い経験を糧に、若林が移籍後初の1軍出場につなげる。「去年はそこ(巨人戦)でけがしてしまった。今年はけがなくというところを一番大事に。後は久々にみんなに会えるのも楽しみにしてます」。オープン戦では出場9試合中、守備からの途中出場が4試合。安定感のあるフィールディングを見せているが「とにかく今は打つこと。全然アピールできてないので」。オープン戦14打数3安打と低調気味な打撃面のギアを、一気に上げていく。

同じ過ちは、もう繰り返さない。左太もも裏は23年9月にも負傷していた箇所。昨年3月の巨人戦で再発し、復帰後の5月にも再度負傷してしまった。新庄監督からも「けがしたらもう終わりよ」と伝えられており、若林は「なりやすいんで、いろいろケアしながら、トレーナーの方にいろいろ聞きながら、何が一番最善かを模索しながら」と慎重だ。さらに「公式戦になると出力は上がる。その中で耐えられる筋力を意識しながらやりたい」と、肉体強化も並行して予防を図る。

貴重な両打ちだが、指揮官からは「左のスイングがいい」と勧められ、キャンプ中から対左投手でも左打席に入る。15日ソフトバンク戦では、左投げの大関から投前内野安打を放ち「(左対左でも)落ち着いて見られるようにはなってきた。シーズン中どうなるかわからないですけど、打つ可能性もある」。新天地での取り組みも生かし、開幕メンバーに滑り込む。

年齢は選手会長の松本剛らと同じ31歳で、日本ハムでは年下の選手がほとんど。巨人時代を振り返り「(坂本)勇人さんとか、亀井さん(現巨人コーチ)とか中島さんとか梶谷さんとかに、経験や気持ちの部分の話を聞いてきた。そういう人たちの話も踏まえながら、年上として経験を伝えていければ」。しっかり1軍に定着し、アニキ分としての役割も、果たしていく。【永野高輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】若林晃弘1年ぶり古巣戦「とにかく打つ」昨年は試合中に肉離れ「けがなく、を大事に」