京都サンガF.C.の曺貴裁監督(撮影・永田淳)

京都サンガF.C.は29日、京都・城陽市内のサンガタウンで公開練習を行った。

26日まで沖縄キャンプを実施し、2日間のオフを挟んで、この日再始動。ミニゲームや攻守にグループ分けしたトレーニングなどで約2時間汗を流した。

開幕まで2週間強となった現段階のチームについて、曺貴裁監督(55)は「チームのやり方を爪の先から頭のてっぺんまで理解している選手も増えてきている。僕が細かいことを言うという段階ではなく、選手がどう自分を表現して色を付けていくか」と説明。チーム全体でイメージの共有が進んでいるとし、5年目の指揮となる新シーズンを楽しみにさせた。

昨季までのアグレッシブに戦うスタイルが、今季もベースになる。スプリントを繰り返し、強度の高さで相手を上回ることを狙う曺監督は「日本の中のドメスティックなサッカー観だけじゃなくて、世界のサッカーがどう動いていて、どこに近づかなきゃいけないかを常に意識してやっているつもり。それが今のところ勝ち点につながっていない部分があるかもしれないけど、それなくして我々の強さは発揮されない」。妥協することなく、京都らしいサッカー追求していく構えだ。

スタイルの浸透には、選手も手応えを感じている。DF鈴木義宜(32)は、なかなか結果が出なかった昨季前半を反省した上で、「後半は盛り返す形になった」と、やることをやれば結果を手にできる自信をつかんだ。「やってきたことの精度を上げていくという意味ではまだまだ」と謙虚に話したが、練習では周囲と積極的にコミュニケーションを取る頼もしい姿を見せた。

この日の練習では、別メニューの選手も数人いたが、曺監督は「長く離脱する予定ではないとメディカルから報告を受けている。開幕までに人数はそろってくると思っている」とコメント。2月15日にファジアーノ岡山と対戦する開幕戦(JFE晴れの国スタジアム)には戦力が整った状態で迎えることができそうだ。

京都は2月1日にJ2愛媛FCと公開トレーニングマッチ(サンガS)を行い、開幕に向けてギアを上げていく。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【京都】曺監督が強度追求「それなくして我々の強さは発揮されない」スタイル浸透に選手も手応え