ブルペンで投球する日本ハム加藤貴(撮影・黒川智章)

経験豊富な日本ハム加藤貴之投手(32)が、過去の実績を白紙にしてアピールする。26日、沖縄・名護での先乗り自主トレでブルペン入りし、約30球の投球練習を行った。開幕投手の金村、本拠地開幕投手の伊藤はローテ入り内定。4年連続規定投球回を投げ、昨季は10勝を挙げた左腕も「競争に勝てるようにやっていきたい」と、気を引き締めた。

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加藤貴が過去の実績を忘れ、真っ白な気持ちで歩み出す。沖縄入り後、初めてのブルペンで約30球の“試運転”。千葉・君津での自主トレでは短い距離で投げてはいたが、本格的な投球練習のスタートだ。「(君津は)ちょっと寒かったが、暖かいところで投げられるように準備はしてきた。初投げにしてはいい感じでできたかなと思います」と手応えを口にした。

昨季は初めて2桁勝利を挙げ、Aクラス入りに貢献。伊藤、山崎と並ぶ3本柱だが、慢心は一切ない。「ローテーションは金村と(伊藤)大海しか決まっていない。僕にはそんな権利はない。しっかりと競争に勝てるようにやっていきたい」。積み上げた経験値や実績は度外視し、キャンプの評価だけでローテをつかみにいく。

開幕投手に指名された金村には、経験者として優しい言葉を送った。自身はエスコンフィールドの開業後初公式戦だった23年開幕戦に登板も、7回3失点で敗戦投手になった。悔しい思いを胸に「本当に自然のまま、意識せずに頑張ってくれたら」とエール。その上で「いつか開幕投手を、もう1回やらせてもらえるように」と口にした。

今オフ、脱毛に取り組んだことも話題になった。「この間、2回目が終わって。足とかは思ったほど痛くなかったので次はちょっと強さを上げて。顔周りはやっぱり痛かった。顔はまだレベル1なんですけど」。まだ少しヒゲが残るが、「そった感じは違う。2月1日は、ちゃんとそって来るので見ていてください」。気持ちにも毛根にもむち打ち、状態を整えていく。【永野高輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】加藤貴之「いつか開幕投手を、もう1回」過去の実績白紙にしてローテ入りへアピール