競馬学校騎手課程41期生が見守る中、訓練用木馬を体験試乗する日本ハム柴田(中央)ら高卒新入団選手(撮影・河田真司)

日本ハムのドラフト1位、柴田獅子投手(18=福岡大大濠)が23日、持ち前のクレバーさを発揮した。千葉・鎌ケ谷の2軍施設で6年ぶりに開催されたJRA競馬学校との交流会に参加。今春デビュー予定の騎手課程41期生7人に手本を見せたティー打撃では、自主練習を制限されている中でここぞとばかりに快音を連発。木馬での疑似乗馬体験でも学習能力の高さを生かすなど、随所にセンスがあふれた。

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デモンストレーションのはずが、いつの間にか自主練習になっていた。鎌ケ谷に訪れた競馬学校生にスイング体験をしてもらった時だ。“先生”として柴田がバットを手にすると「自主練が制限されているから、今のうちにやっとこう」とニヤリ。ティー打撃のお手本を見せるだけだったが、最初からスイングに熱が帯びていた。

新人合同自主トレ期間中はケガ予防のため、自主練習は制限されている。日々の練習メニューでもティー打撃などは行っているが、もっと振りたい。「せっかくなので、ちょっと感覚を磨いておこうかなと思って数を振りました」。とはいえ、制限されている理由も理解しているため、抑えめの10スイングほど。ギリギリのラインを攻めながら“自主練欲”を発散するクレバーさが垣間見えた。

疑似乗馬体験でもセンスがあふれ出していた。先に体験した同期3人の姿を凝視。「どんな感じか見ていた。結構うまかった清水のおかげで自分がちょっとうまくできました。学習能力です」。借りたヘルメットは小さすぎて頭に入らなかったが、用意された木馬を乗りこなすコツは目で見て頭にインプット。腰を浮かせ、ステッキさばきも上手にこなした。

これも日頃の“鍛錬”でなせる業だ。自主練習ができない現在は、自室で一流投手の動画を見てフォームの動きなどを研究。本質を見抜く目は鍛えられているからこそ「すぐできました」と乗馬動作もマスター。騎乗姿勢は「太ももが、すごくきつい。たぶん練習よりきついっす」と苦笑いも機転を利かせて、より有意義な時間を過ごした。【木下大輔】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】ドラ1柴田獅子が持ち前のクレバーさで快音連発「練習よりきつい」疑似乗馬も体験