鳴尾浜球場でキャッチボールをする伊原(撮影・上田博志)

阪神伊原陵人投手(24=NTT西日本)が21日、春季沖縄キャンプで1軍にあたる宜野座組スタートとなることが決定した。生き残りをかけたサバイバルを前に「楽しみな気持ちと身の引き締まる思いです。まずは1年目としてフレッシュに頑張りたいです」と意気込みを口にした。

藤川球児監督は8日の新人合同自主トレ初日に「ゴールは年間通して活躍すること。焦っても意味がないでしょ」と左腕を2軍にあたる具志川組でスタートさせる可能性も示唆していたが、当初の予定通り、宜野座組でスタートさせることとなった。指揮官は「非常に順調であるということで、もともと考えていた通りしっかりと1月を乗り切って来そうだなというところです」と理由を説明した。

沖縄入りを前に背番号18がその実力の片りんを見せた。この日は兵庫・西宮市内の鳴尾浜球場で、新人合同自主トレ恒例の3000メートル走で1位に輝いた。開始直後から工藤泰成投手(23=四国IL・徳島)とデッドヒートを展開するも、終わってみれば約20秒の差をつけて圧倒。タイムは12分32秒だった。「(工藤が)どこで仕掛けてくるか分からなくてドキドキしてましたけど(笑い)。正直自分のことで必死でした」と全力を出し切った。

新人合同自主トレ初のブルペン入りも果たし、多くのコーチ陣が左腕に熱視線を送る中、スピンの効いた直球を立ち投げで20球投じた。「キャッチャーに対してまっすぐの軌道を意識して投げられた。球の回転も良かった」と納得の表情を見せた。徐々にその能力の高さを示し始めている即戦力左腕。2月1日から南国の地で本格アピールを期す。【山崎健太】

▽阪神安藤投手チーフコーチ(伊原、木下について)「ルーキーなので過度な期待はしていないが、純粋に見てみたい。(紅白戦等で)投げさせるかは、進み具合によって決める。早ければ1イニングぐらいどこかで。慌てさせない」

▽阪神江草2軍投手コーチ(伊原のブルペン投球について)「球の回転がすごくきれい。(イメージは)桐敷はシュート回転が強いタイプだけど、それをきれいな回転にした感じ」

<宜野座キャンプメンバー>

◆投手

ゲラ、西勇、伊原、デュプランティエ、伊藤将、門別、才木、畠、及川、村上、ネルソン、桐敷、茨木、大竹、富田、木下、石黒、岡留、石井、川原、佐藤蓮、ビーズリー、ベタンセス

◆捕手

梅野、坂本、栄枝、中川

◆内野手

木浪、大山、熊谷、佐藤輝、小幡、中野、山田、高寺、ヘルナンデス

◆外野手

森下、近本、井上、井坪、前川、豊田、野口

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】伊原陵人キャンプ1軍スタート決定「球の回転も良かった」新人トレ初のブルペンで20球