ヤクルトからトレードで加入し入団会見を行った楽天今野(右)と石井GM(撮影・山田愛斗)

ヤクルトから頼れる新戦力2人がやってきた。金銭トレードで加入した今野龍太投手(29)、FA移籍した茂木の人的補償として獲得した小森航大郎内野手(21)が17日、楽天モバイルパークで入団会見を行った。

背番号「66」を背負う今野は岩出山(宮城)出身で、かつて戦力外通告を受けた古巣に6年ぶりに復帰。成長した姿をマウンドで示すつもりだ。背番号「73」に決まった小森は昨季のイースタン・リーグ盗塁王で、俊足を生かしてチームの新たなピースとなる。

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地元に帰ってきた今野が、強い覚悟をにじませた。“岩出山の星”と呼ばれるご当地右腕だが、前回在籍時は不完全燃焼に終わった。6年で通算15試合の登板。19年オフに戦力外通告を受けただけに今度こそという思いで今季に臨む。「前回いた6年間は背番号99で、今回66で戻ってくることになったので、180度変わった姿をお見せできるように頑張っていきたい」。中継ぎとしてフル回転し、以前とは正反対の成績を残すつもりだ。

経験豊富なリリーバーとなった。ヤクルトでプレーした5年間で通算167試合に登板。20年ぶりの日本一に輝いた21年のレギュラーシーズンでは、自己最多の64試合でマウンドに上がり、チームの原動力になった。楽天で目指すのは勝ちパターン入りだ。「鈴木翔天も藤平も自分より年下なので、2人にまず負けないように、もう1度、1から頑張っていきたい」と決意を込めた。

今季の交流戦は古巣ヤクルトと6月17日から3連戦(神宮)が予定されている。22年に3冠王に輝いた村上との勝負も楽しみ。味方としては頼れる存在だったが、今度は怖い敵となる。「すごいです。それしかないですね。3冠王も取っているので。だからこそ、やっぱりしっかり空振りでアウトを取りたい」と主砲封じにも意欲を示した。

再び地元でプレーできる喜びを感じながらキャリアハイに照準を合わせる。「1度戦力外になって、またこのチームに戻って来られるとはあんまり思ってなかった」。そう本音をのぞかせつつも、大きな目標を掲げる。「21年に64試合投げたので、それを超える試合数を投げたい。防御率も1点台を目指して頑張りたい」。楽天でもうひと花咲かせ、生まれ育った東北に恩返しする。【山田愛斗】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【楽天】今野龍太「180度変わった姿をお見せできるよう」背番号も以前の99から“66”に