ブルペンでの投球練習後、ボールの握りを確認する日本ハム池田(撮影・永野高輔)

開幕から熱くなる。日本ハム池田隆英投手(30)が15日、2軍施設の千葉・鎌ケ谷で、今年初めて捕手を座らせブルペン投球した。昨季は開幕前に右ひじを痛め初登板が7月と出遅れたが、年末はエスコンフィールドでの音楽祭で、自身の登場曲「熱くなれ」を歌う大黒摩季とステージで共演。今季の調整は順調で、スタートから熱量たっぷりの投球を披露していく。

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熱い声援に熱い投球で応える。黒い練習着を身につけた池田は、捕手を立たせ15球、さらに座らせて15球投じ、状態をチェック。「徐々に上げていったので最終的には8割ぐらいはいったかな。去年より全然マシ。今のところは大丈夫。このまま出力を上げられれば」。手応えをつかみ「1月はもう3、4回はブルペン入りたいですね」と、今後のプランを思い描いた。

昨年12月、大黒サイドからのオファーを受け、エスコンフィールドでの「みんなのXmas音楽祭」で共演が実現した。「熱くなれ」を熱唱する大黒とステージに上がり、マイクを向けられ「ヘイ!! ヘイ!!」と雄たけび上げ「熱くなりましたね」。連絡先も交換し、誕生日の12月31日には祝福メッセージも贈った。「注目してくれていると思います。もちろん大黒さんにもファンの方にも、最初から投げる姿を見せて、期待に応えたい」と意気込んだ。

昨季は開幕前に右肘を痛め、前半戦をほぼ棒に振った。悔しい1年を振り返り「まずキャンプイン。そこから、状態を上げていける。何かおかしいっていう状態を作らずに入っていきたい。開幕から(1軍に)いて、完走できるように」。目標の登板数やホールド数は、あえて口にしない。「その前に“お前まず最初からおれよ”って話。そういう風に思っちゃうんですよ、自分の性格上。だから、とりあえず目の前の1試合1試合」と引き締めた。

昨年7月2日の復帰戦で1回完全投球。大歓声を浴び、目が潤んだ。「マウンド上では入り込んでいて分からなかったんですが、映像とかで振り返った時に、すごく盛り上がっていたのを感じました」。もっと熱くなれ-。待っていてくれている人たちのために、じっくりエネルギーを蓄え、たくさんの雄たけびを披露する。【永野高輔】

◆24年の日本ハム池田 春季キャンプ終盤に右肘違和感を覚え、3月上旬のオープン戦期間中に「しびれが起きてしまった」と離脱。キャッチボール再開まで約1カ月かかり、結果的に1軍初登板は7月2日のロッテ戦までずれ込んだ。8回に3番手で登板し3者凡退に抑え、新庄監督は「うるっと来ました」。シーズン終盤からの登場も、29試合2勝1敗15ホールドを挙げ、Aクラス入りに貢献した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本ハム】「熱くなれ」池田隆英、今季は順調 大黒摩季とファンに「開幕から投げる姿を」