【体験記】寒気のち「整い」ました!ポッコリおなか気になり…ソフトバンク今宮の寒行に記者も参加
ソフトバンク今宮健太内野手(33)が恒例の寒行(かんぎょう)自主トレを行い、改めて開幕の遊撃レギュラーを誓った。14日の深夜に実兄が住職を務める大分市内の「不動尊霊山 一心寺」を訪問。水温5度の川に漬かり、冷水を自らの体に浴びせて心身を清めた。護摩だきした護摩木には「無心」などと記し、煩悩を振り払って16年目のシーズンを迎える。
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プロ野球選手のたくましい体を横目に見ながら、自分のポッコリおなかが気になった。心の中で「だらしない…」とつぶやいたが、邪念は一瞬で消え去った。ソフトバンク今宮の恒例の寒行に、記者も参加した。
本堂でふんどし一丁に。ほぼ裸で山奥の気温5度の空間に飛び込むのは想像以上の苦行。頭は「耐える」に一点集中。まず上半身まで冷水につけて経を唱えるが、合掌する手と腕の震えが止まらない。水をかぶる瞬間は何度もちゅうちょしたが、今宮、栗原、周東らの気合を見て覚悟を決めた。
寺には言い伝えがある。昔、貧しい男女2人がいた。女性が病に倒れ、身を案じた男性は極寒の川に入っておけで水をすくっては頭からかぶり、経を唱えた。女性は回復。2人は仏に感謝し、不動尊一心寺を建立して寒行を定着させた。
終了後の入浴でまた寒気を感じた。人間は体温を一定に保つように、急激に体を熱くすると体温を下げようとする機能が働くためだ。今宮も「ここでいったん寒くなる」と話していた。10分もつかれば体温は正常に戻り、サウナ後の「整う」状態に。すがすがしい気分で取材も終了。ぜひ、みなさんも。【ソフトバンク担当=只松憲】