【日本ハム】五十幡亮汰「しっかり踏み込めていない」広島秋山の指摘で打撃修正、豪快な打球連発
焦らず振れよ-。日本ハム五十幡亮汰外野手(26)が13日、静岡・下田市内で3年連続となる広島秋山らとの合同自主トレを公開した。昨季は自己最多18盗塁も、打率は1割6分1厘と低迷。NPB史上最多シーズン216安打(15年)の球界記録を持つ“安打製造機”秋山から「打ちたい気持ちが強過ぎて、しっかり踏み込めていない」と指摘された。“師匠”の言葉を糧に課題克服し、初の規定打席と、目標の50盗塁到達を目指す。
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球界屈指の韋駄天(いだてん)が、球界随一の打撃技術を注入してバージョンアップする。25年を迎え「まずは盗塁数」と第一声。その上で「一番の長所を出すには、絶対バッティングが必要。規定打席を目指したいしレギュラーを勝ち取りたい。ちょこちょこした野球は好きじゃない。しっかりスイングできるように」と打撃面改善を強調した。
5日から参加する“秋山塾”では考え方から徹底して学んでいる。五十幡は「秋山さんに『打ちたい気持ちが強すぎて、しっかり踏み込めてない』というようなことを言われました」。94試合出場で先発出場は3割に満たない24試合。少ないチャンスで結果を出そうという焦り。プレミア12で解説を務めた師匠は、愛弟子の課題を見抜いていた。
フォーム面でも細かくアドバイスを受けた。「体、目線、肩、膝のラインであったり。左足がすぐ回って、体が先に行って腰が抜けてしまっている」。ピンポイント修正を受けた五十幡は、この日、場外との境に立つ右翼方向の木立まで届く豪快な打球を連発し「今年こそ秋山さんにいい報告をしたい」と思い描いた。
並行して体重を増やし、打球速度を上げる試みにも着手。既にこのオフで3キロ増量し70キロに上げた。「スイング速度や飛距離であったり、力がつけば自信を持って打席に立てる。昨季は力んでバットが出てこないこともあった。8割の力で全力を出せるように」。力みを取り除き、効率良くパワーをボールに伝える。
体重を上げることに伴い「良いことですけど、1年目に急に上げすぎてケガした例もある。うまく筋肉量であったりとか、自分でコントロールしてできるように調整したい」。自身の失敗経験も糧にして、日本一のピースになれるよう準備する。【永野高輔】