選手に話をするG大阪ポヤトス監督(撮影・永田淳)

ガンバ大阪は10日、大阪・吹田市内の練習場で午前と午後の2部練習を行った。FW宇佐美貴史(32)やGK一森純(33)らは別調整となったが、雪が舞う中でハードなメニューをこなした。

午前のトレーニングでは、6対2の鳥かごや3対3+2フリーマンのポゼッションの後に、1対1が行われた。ミニゴールを置いた1対1では、ボールを持った方が仕掛け続けることが求められ、鍛え上げられた選手から「頭に酸素が回ってない!」、「心臓と肺が破裂しそう!」と声が出るほど激しいものとなった。

早くもフィジカル面で高いレベルを求められているのは、ダニエル・ポヤトス監督(46)が昨季以上にハードな戦いを考えているからだ。DF黒川圭介(27)は指揮官の求めるレベルが上がっていると話す。「ダニ(ポヤトス監督)からは『積み上げはあるけど、新しく求める基準でやっていきたい』と話をされている。ファーストDFのアプローチや寄せる強度を口酸っぱく言われていて、それもあっての今日の1対1。そういうところをしっかりやらないと、試合に使ってもらえないとみんなが認識している」。明確な狙いに応えるため、選手たちは力を尽くした。

午後練習ではゲーム形式も行われ、コンパクトにした中での攻防が繰り返された。ポヤトス監督からは「ボールから遠いサイドの選手も頭を休ませないように。1人の反応が遅れると引くしかなくなって、チームとして後ろが重たくなる」と指示の声。連動した守備を形にするため、集中を求めた。指揮官の要求を受けて、DF中谷進之介(28)も新シーズンの戦いをイメージ。「昨季はローブロックになって押し込まれる展開でも、何とか乗り切れたところがあるけど、それでは苦しくなる。できるだけ前で奪えるようにしていきたい」と話した。

よりハードな戦いを志向する今季に狙うのは、昨季あと1歩で手にできなかったタイトルだ。黒川は「昨季は現実的に(タイトルに)届くところにはいけた。足りなかった部分を突き詰めてやれば、タイトルを取れるチームにはなってきていると思う。継続しながら高めていきたい」。リーグ4位、天皇杯準優勝と躍進した昨季以上の成績をつかむため、G大阪は始動直後から充実したトレーニングを重ねている。【永田淳】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【G大阪】局面での強度を追求してタイトルへ ハードな練習に「心臓と肺が破裂しそう」