入寮し持ち込んだ寝具を手にする巨人ドラフト1位の石塚(撮影・江口和貴)

プロ生活の1歩目を踏み出した。巨人のドラフト1位石塚裕惺内野手(18=花咲徳栄)が8日、神奈川・川崎市のジャイアンツ寮に入寮した。自身の体に合わせて特注したマットレスをはじめ、こだわりの品々を持参。高校時代の恩師、岩井隆監督(54)からはプロの世界で生き抜くための金言も授かった。U18日本代表で4番も務めた高校NO・1遊撃手が、プロの世界でも愚直に突き進む。

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運命のドラフト会議から約2カ月半。石塚は待ちに待った入寮日を迎え「すごく楽しみにしていた日だったので、やっときたかという思いです」と晴れやかな表情で語った。年末年始も、花咲徳栄のグラウンドや実家近くで汗を流し「新人合同自主トレ、キャンプでアピールするためにやれることはやってきたつもり」と胸を張る。

華やかな世界に入っても、ブレることなく突き進む。「いいマットレスで、より質のいい睡眠をと思って」と、ドジャース大谷も愛用する寝具メーカー西川の特注マットレスを持参。「練習で疲れた体をしっかり休める意味でも睡眠だったり食事はしっかり大切にしてきた」とコンディショニングの重要性を理解する。

地道な努力を重ね、たどり着いたプロの世界。花咲徳栄・岩井監督からたたきこまれた遊撃手像は、華やかさではなく堅実さ。打撃でもプロで通用するように低く強いライナー性の打球を徹底。こうした3年間の取り組みが、ドラフト1位という結果につながった。

そんな岩井監督からは、入寮に際し「1歩1歩」と書かれた直筆メッセージ入りマグカップを授かった。「自分が目指してるところに焦ることなく、だけど着実に進んでいけるようにっていう意味が込められた言葉。1年目はその言葉を大事に、常に頭入れながらやれれば」。恩師からの金言を胸に刻む。

高校の校訓は「今日学べ」。石塚は「最新の器具がそろっているトレーニング場がある。一日でも早く東京ドームでプレーするために、そういう機械を駆使してトレーニングしていきたい」と決意を口にした。これから先、壁にぶつかることもあるかもしれない。それでも、常に学ぶ姿勢を忘れずに、スターへの階段を1歩ずつ駆け上がる。【水谷京裕】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【巨人】ドラ1石塚裕惺「質のいい睡眠」大谷愛用マットレスと恩師の金言入りマグカップ持参で入寮