球団納会ゴルフで小久保監督(右)と談笑する和田氏(撮影・岩下翔太)

ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が19日、来春の宮崎キャンプで第3クール(2月15日あたり)までフリー調整とする「S班」導入プランを明かした。野手では柳田悠岐外野手(36)中村晃外野手(35)山川穂高内野手(32)今宮健太内野手(33)近藤健介外野手(31)の5人。投手はロベルト・オスナ(29)ダーウィンソン・ヘルナンデス(27)有原航平(32)リバン・モイネロ(28)松本裕樹(28)の5人。キャンプインから宮崎入りの必要もなく、練習は合流まで自由。2年連続リーグVに向け、メジャー流ともいえる新プランを披露した。

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球団納会ゴルフコンペで久々にリフレッシュできたのだろう。ホールアウトした小久保監督はキッパリとした口調で来春のキャンプ構想を明かした。

「野手が5人、投手が5人がS班になります。野手は柳田、山川、中村晃、今宮、近藤。投手は外国人を入れて5人。有原、松本裕、モイネロ、ヘルナンデス、オスナ」。10選手の名前を羅列すると、S班メンバーへの特別待遇も続けた。「別に(10人には)2月1日にキャンプインじゃなくていいと言っているんで。あとはどうするかは本人。もうちょっと話しますけど。(1日に)宮崎でなくてもいいですよ。宮崎に来るという選手は何人かいますけどね。(彼らは)第4クールから(キャンプ参加)です」。これまでの春季キャンプではベテラン選手や故障を持つ選手たちの「別調整」というのはあったものの、同時スタートのキャンプインでなくてもOKというのはホークスでは異例といえる。

信頼の大きさの象徴でもあるが、一方で、準主力級や伸び盛りの選手たちに熱視線を送れる時間も取れる。「(10人は)自分でやれる選手たち。プラスしてその間に見られる選手がいるということですね」と小久保監督はうなずきながら説明した。信頼すればこその「放任」とも言えるS班導入。日本シリーズ後にこのプランを伝えられた柳田は「あっち(宮崎)に行って打たしてもらって。後は自分のやりたいトレーニングをしてという感じですかね。やってみないと分からないですけど、責任しかない。結果がすべての世界。とにかく結果が残るようにしたい」と初日から宮崎入りして独自調整する。中村晃も「宮崎には(初日から)入ります。ノックなどちょっと多めにして動きたい。みんなと同じユニホームを着て動かないと緊張感が違う」と話した。山川は「まだちょっと分からない。でも、他でやるにしても場所があるかどうか」と思案顔。自主性という最も「重い課題」に早くもキャンプへの取り組みに思考を巡らせてもいるようだ。

2年連続リーグV、そして5年ぶりとなる日本一奪還へ-。小久保ホークス2年目は少しばかり様変わりの球春スタートとなりそうだ。【佐竹英治】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】小久保裕紀監督、10人に来春宮崎キャンプでフリー調整の「S班」導入へ