砂浜でサーキットトレーニングをする山川(撮影・佐竹英治)

今季パ・リーグの本塁打&打点王の「2冠」に輝いたソフトバンク山川穂高内野手(32)が、2年連続のキングと夢の50発に向けトレーニングの秋を過ごしている。秋季キャンプ免除ながら。この日はみずほペイペイドームに隣接する砂浜で約120メートルのダッシュ13本とストレッチなどで汗を流した。「(50本塁打は)打ちたいですね」。年明けは沖縄・久米島自主トレで徹底した打ち込みを行う予定。オフ返上でまずは土台となるボディを作り上げる。

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小雨がちらつく砂浜を山川は走った。約120メートルの距離を計13本。インターバルを入れながらだったが、ウエアの背中にはじっとりと汗がにじんでいた。

「自主トレは(来年の)1月4日からやるんで。その前段階くらいですかね。(沖縄の)自主トレでバシッといきたいんで」。シリーズ敗退後から体は動かし続けている。打撃など本格的なトレーニングに入るのは故郷・沖縄で計画している自主トレだが、その前にはしっかり体は作っておきたい。シーズン中も「休みはない」と言い切る山川だけに、ホークス2年目となる来季の姿もしっかり思い描いている。「今年の成績に満足していないぶん、次に向かってというのはあります。一番はケガをしないための準備。それが一番です」とニヤリと笑った。

移籍1年目の今季は全試合で4番に座った。34本塁打&99打点で「2冠」を奪取。タイトルを手にしてもまだ満足感はない。「50本? (テラス席があって狭い)この球場ですからね。打ちたいですね」。34本塁打中、本拠地みずほペイペイドームで放ったアーチは約半数の16本。6月不振で0本塁打に終わったものの、7月以降はV字回復し計22発を放った。コンスタントにアーチを積み上げれば夢の50発も山川にとって無理な数字ではない。

刺激も受けた。大相撲九州場所の初日(10日)を観戦。土俵上の力士の気迫に息をのんだ。「大相撲を初めて見に行ったんです。あれは格闘技でしょうね。そう思います。すごく歴史を感じるものがあった。ド素人の意見ですけど、迫力があって、(立ち合いの)目つき、スピード、気とかすごい印象。心打たれるというか感動しました」。目を輝かせながら話した。

新天地ホークスで1年目のシーズンを駆け抜けた。「来年はもっと野球がうまくなると思いますので」。山川はさらなる活躍を早くも誓った。【佐竹英治】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】「満足してない」2冠山川穂高「来年はもっとうまくなる」夢の50発へ土台作り