【DeNA】ハマスタに「恵みの雨」東克樹、オースティンにもプラス材料「リカバリー全振り」
<日本シリーズ:DeNA-ソフトバンク>◇第6戦◇2日◇横浜
横浜スタジアムに「恵みの雨」が降り注いだ。強い雨風の影響で早々の午後1時に日本シリーズ第6戦の中止が決まった。第6戦は3日、第7戦に突入すれば4日と1日ずつズレて開催される。98年の同シリーズでも雨天中止を経験したDeNA三浦大輔監督(50)は、総力戦の姿勢を示した。第3戦で勝利した東克樹投手(28)、左足甲の打撲をこらえながらプレーするタイラー・オースティン内野手(33)にとってもプラス材料となった。
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三浦監督は雨天中止にも、普段通りのトーンは崩さなかった。「常に言ってるように、40人枠の全員、準備してもらっています」と総力戦を強調した。午後1時に中止が発表。雨がぱらつく中でも外で守備練習やキャッチボールを行う選手の姿もあり、それぞれの調整で体を休めつつ、決戦に備えた。
投手陣にとって間隔が1日空くのはプラスに転じる。連敗で迎えた第3戦。左太もも裏の肉離れで全治4週間ながら2週間で復帰した東は、105球を投げてチームを救った。仮に第7戦に突入すれば、中5日で先発の可能性も現実味を増す。「肩肘がパンパンです。リハビリの段階を飛ばしていきなり投げたので、体への反応は大きかった」と振り返りながらも「リカバリーに全振りして、投げる場面が来たら結果が残せるように」と覚悟を示した。
さらに第4戦で102球を投げて好投したケイも、第7戦となれば中4日で中継ぎ待機の可能性も出てきた。「そういう状況になってみないと分からないですけど、ベストを尽くせれば」と準備している。指揮官は東らの登板について「そういうのも含めて、いろいろ考えています」とにおわせた。
4番オースティンにとっても、回復期間が1日増えたのは好材料。第3戦からDHで存在感を示し、DH制のない本拠地に戻ってからの出場は当日の状態を見ての判断となっていた。この日は室内で打撃練習し、治療を受けて帰宅。「(状態は)ぼちぼち。今日プレーしたかったですけど、足の面に限って言えばポジティブかもしれません。(守備も)特に不安はないです」と前向きだった。
98年の同シリーズでは第1戦と第3戦が雨天中止となり、順延したいずれの2試合もホームチームが勝利している。巡ってきた26年ぶりの日本一へのチャンス。出し惜しみせずに最後の1勝をもぎ取る。【小早川宗一郎】