柳ケ浦対育徳館 柳ケ浦先発の宮城(撮影・岩下翔太)

<高校野球秋季九州大会:柳ケ浦3-0育徳館>◇準々決勝◇28日◇大分・別大興産スタジアム

柳ケ浦(大分2位)が育徳館(福岡2位)を下して4強入りを決め、20年ぶり3度目のセンバツ出場が濃厚になった。

スタメン唯一の1年生で左腕の宮城介投手が緩急自在に6回2安打無失点。4回2安打無失点だった初戦に続き、今大会からエースを任された期待に応えた。エナジックスポーツ(沖縄2位)は9-2の7回コールドで壱岐(長崎2位)に快勝してベスト4進出。創部3年目で春夏通じて初の甲子園出場を有力にした。

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身長171センチと小柄な柳ケ浦のエース左腕宮城が、20年ぶりのセンバツをたぐり寄せるビッグな仕事を果たした。1回戦で4四球を与えた反省を胸に「四球の数を減らすことをテーマにアウトが取れて良かった」と充実だ。最速133キロの真っすぐとカーブ、スライダー、フォークなど、持てる変化球を駆使して育徳館打線を分断。鈴木聡監督(53)が「何を考えているか分からない球を投げる」と評した投球で的を絞らせなかった。

目標は同姓同郷で同じ左腕、身長まで同じオリックス宮城大弥。名護市の出身で甲子園常連の地元強豪私学へ進む道もあったという。だが「県外の高いレベルでプレーしたかった」という夢を抱いて、縁のあった柳ケ浦に進んだ。

小学校中学年の頃、日本ハムの名護キャンプの野球教室で、大谷翔平からトス打撃を指導をされたこともある。参考動画はオリックス宮城。「夢、憧れの聖地」と表現する甲子園へ大きく前進した。【菊川光一】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 柳ケ浦が20年ぶりセンバツへ前進 身長171cm宮城介が6回無失点、憧れはオリックス宮城