大谷翔平、初舞台で試合前には“フライング”も、打席ではルーティン変わらず普段通り
＜ワールドシリーズ：ドジャース6－3ヤンキース＞◇第1戦◇25日（日本時間26日）◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス（米カリフォルニア州）25日（日本時間26日）＝斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手（30）が、初めて体感する舞台でチームの劇的なサヨナラ勝ちに貢献した。
ヤンキースとのワールドシリーズ（WS）第1戦に「1番DH」で出場し、5打数1安打1得点。終盤の8回に二塁打を放ち、一時は同点のホームを踏んで流れを引き寄せた。延長戦に突入する好ゲームは、1点ビハインドの10回2死満塁からフレディ・フリーマン内野手（35）のWS史上初の逆転サヨナラ満塁弾で決着。「最高の勝ち方」で初戦を制した。
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大谷は試合前、チームの全体練習中に半袖姿でさっそうとフィールドに登場した。ニューバランス製の投手用グラブではなく、キャッチャーミットでキャッチボールを始め、いきなり驚かせた。さらに、昨年の右肘手術後では最長となる約80メートルまで距離を伸ばし、大遠投。順調にリハビリを終えると、スタンドのファンに向けたボールの投げ入れでは、どこに投げようかと何度もフェイクを入れ、楽しそうな笑顔でリラックスした様子だった。
一方で、気がはやる場面もあった。試合前、自軍のベンチ入り選手やチームスタッフが三塁側に整列。順番に紹介された後、先発メンバーが場内アナウンスとともに登場するはずだったが、大谷はベンチ入り選手と同じタイミングで並ぼうと“フライング”してしまうハプニングもあった。
大舞台でも緊張しない大谷と言えど、やはりいつもと違うのかと思いきや、試合となればらしさを発揮した。第1打席は紙一重で中飛に倒れたが、エース右腕コールとの対戦で初球からフルスイング。打席でのルーティンも変わらず、2ストライクに追い込まれれば、タイムをかけて間を置くのも普段通りだった。前日会見で「どれだけ冷静に自分のプレーができるか」をポイントに挙げていた大谷。心がけていることが、プレーの随所に見られた。