プロ野球日本シリーズ前日の公式会見を行ったソフトバンク小久保監督(代表撮影)

さぁ、頂上決戦だ。「SMBC日本シリーズ2024」が26日に横浜スタジアムで開幕する。4年ぶりの日本一を目指すソフトバンクは25日に敵地で最終調整を行った。ドジャース大谷翔平投手(30)が出場するワールドシリーズと同じ日程だが、小久保裕紀監督(53)はメジャーに負けない熱い戦いを誓った。第1戦のプレーボールは午後6時30分の予定だ。

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小久保監督が前日会見で気になる話題に自ら言及した。「やっぱりワールドシリーズとかぶるので」。直後に会見場には笑いが起こる。指揮官は間髪入れずに「これは本当に笑い事じゃなくて」と表情を締め「その責任というのを感じています。朝はワールドシリーズで夜は日本シリーズ」と続けた。

大谷が所属するドジャースも日本時間の26日にワールドシリーズ開幕で、日本シリーズと全試合で日程が重なっている。国内でも大谷のニュースで持ちきりになる可能性があるが、小久保監督は「皆さん(報道陣)にお願いしたいのは、ここは日本だぞということ」と“ライバル心”を見せた。「でもそれに値するゲームをしないと扱いは大きくならない。そういう思いもあります」。大谷に負けじと、プロフェッショナルとして熱い戦いで日本シリーズを展開することを誓った。

横浜は苦い試合がある。交流戦の6月8日、敵地DeNA戦で周東が一塁を駆け抜けた際にグラウンド内を通ってベンチへ。落球したためセーフだったが一転、アウトになった。スキを見せることを嫌う小久保監督は「あり得ないプレー」と一喝。同試合では8回にオースティンに同点3ランを献上。結果的に勝利したが、プロとしてのあるまじきプレーは許さなかった。警戒する打者は「やっぱりオースティン」と即答。「同点3ランを打たれたので。結構それが印象に残っている」。日本シリーズでは「恥ずかしくない、(出場チームとして)ふさわしいプレーをする」と手綱を締めた。

レギュラーシーズンでは2位日本ハムに13・5ゲーム差をつけ、CSファイナルステージも無傷で突破した。「我々にとって日本シリーズは一番の大きな舞台。野球界に育てられ、野球界で恩返しする。そういう思いで試合に挑みます」。「世界一」を理想に掲げるソフトバンクが日本野球の素晴らしさをファンに届ける。【只松憲】

<第1戦ソフトバンクの予想オーダー>

1(中)周東佑京

2(右)柳田悠岐

3(三)栗原陵矢

4(一)山川穂高

5(左)正木智也

6(遊)今宮健太

7(捕)甲斐拓也

8(二)牧原大成

9(投)有原航平

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】小久保監督報道陣に異例のお願い「ここは日本だぞ」日程被ったWSに“ライバル心”