日本海L富山・佐野大陽内野手(球団提供)

<プロ野球ドラフト会議>◇24日

阪神に5位指名されたNLB富山・佐野大陽内野手(22)は1年でリベンジを果たした。中部大4年だった昨年は志望届を提出していたが調査書ゼロ。最短でプロ入りするため、独立リーグ入りしていた。

「実感がない。中継の画面を見ていたけど、周りに言われて気付きました。支配下とは思ってもいなかった。うれしい感情は時間がたって湧いてきました」。夜遅くまで続いた取材ラッシュに笑顔で応じた。

富山で得意の守備をさらに磨き上げ、重い扉を開いた。球団は「柔らかいグラブさばきで堅実な守備。捕球からスローイングまでの無駄がなく安定感がある。打撃でレベルアップできれば中心選手として期待される」と高く評価。佐野は「やってきたことが結果に結びついた。将来は1人でも多くの子どもに『佐野大陽みたいになりたい』と思ってもらえるような選手になりたい」と夢を描いた。

好きな言葉は「やるか、やるか」。自分を奮い立たせる言葉として大事にしている。「いつ試合に出られなくなるか分からない世界で、やらない選択肢はない、ということです」。阪神高橋と同じ常葉大橘出身。大先輩と一緒に甲子園のグラウンドに立つ日が近づいた。【柏原誠】

◆佐野大陽(さの・たいよう)2002年2月14日生まれ、静岡県富士宮市出身。6歳で野球を始め、富士宮リトルイースト、富士宮第一中。常葉大橘では甲子園出場なし。中部大4年時に全日本大学選手権に出場。卒業した今春からNLG富山。50メートル走5秒9、遠投110メートル。参考にする選手はマリナーズのフリオ・ロドリゲス。178センチ、81キロ。右投げ右打ち。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ドラフト】阪神5位佐野大陽は調査書ゼロからの最短リベンジ「周りに言われて気付いた」と驚く