中大対青学大 優勝を決め、雄たけびを上げる西川(中央)ら青学大ナイン(撮影・浅見桂子)

<東都大学野球:青学大4-1中大>◇第5週最終日◇23日◇神宮

ドラフト上位候補の西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)が、ベンチから制服姿で優勝を見届けた。「プレーヤーとしてグラウンドには立てなくて悔しさはあるけど、それ以上に優勝したことがうれしいです」と笑顔を見せた。

9月25日の亜大戦で右手人さし指にヒビが入り、戦線離脱。西川は「何かひとつでも選手たちをサポートしようとベンチに入っていました」と、試合の前後は荷物運び、試合中はベンチの前列から声を出した。「普段グラウンドに立っている時には気づけないこともあった。これを自分のプラスに変えて、次はユニホームを着た姿で、神宮大会に挑戦したい」。復帰に対し意気込んだ。

チームメートがつないだ勝利だった。全治4~6週間と診断されると、チームメートは「神宮大会には間に合う」と、力にかえてくれた。バックスクリーンに映し出される中田達也外野手(3年=星稜)の選手紹介には「史礁のために」とメッセージが記された。もう1度、西川と一緒にプレーする。その思いで、1戦1戦を勝ち抜いた。

明日は、運命のドラフト会議が待っている。「楽しみという気持ちが強い。もう待つだけです」。笑顔でその時を待つ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 ドラフト候補の青学大・西川史礁がベンチから優勝見届ける「史礁のために」神宮大会復帰に意欲