青学大ドラフト候補・佐々木泰「いつも通りのプレーできた」チームけん引、４季連続16度目Ｖ導く

中大対青学大　優勝を決め、雄たけびを上げる佐々木（中央）ら青学大ナイン（撮影・浅見桂子）

＜東都大学野球：青学大4－1中大＞◇第5週最終日◇23日◇神宮

青学大が4季連続16度目の優勝を、勝ち点5の完全Vで飾った。ドラフト上位候補で主将の佐々木泰内野手（4年＝県岐阜商）が初回に先制点の好機を作る二塁打を放つなど、チームをけん引。同大では初、同リーグでは4校目となる4連覇へと導いた。

歓喜の輪から離れ、ベンチに引き揚げる佐々木の目には涙が浮かんだ。「昨晩、4連覇のプレッシャー存分に感じながらやろう、とチームメートに声をかけた。みんな吹っ切れていつも通りのプレーができた」。初回2死、右中間二塁打で先制の好機を演出。「チームに勢いをつけたかった」。主将としてけん引した。

今秋、チームはケガ人続出で危機的状態に陥った。西川史礁外野手（4年＝龍谷大平安）、小田康一郎内野手（3年＝中京）、そして佐々木も10月8日の亜大戦で右手を打撲。主軸を欠く中「全員戦力」を掲げ1戦ごとにヒーローが生まれた。佐々木は「夜、雨天練習場に行くと下級生がみんな練習していた。こいつらと一緒に優勝したい、という気持ちになった」。下を向いてはいられない。「下級生からも積極的に意見が出るし。みんないい声を出してくれる。本当、頼もしい」。第5週からスタメン復帰を果たし、持ち前の強打で勝負強さを発揮した。チーム全員で掲げた目標「大学4冠」を達成するまで、歩みを止めない。

24日は運命のドラフト会議。「今日までやりきった。明日は待つだけ」。その表情は自信にあふれていた。【保坂淑子】