小久保監督(手前)と話す王球団会長(2024年10月20日撮影)

きょう24日、運命のドラフト会議が行われる。ソフトバンクは23日、都内でスカウト会議を行ったが、1位指名選手は公表しなかった。明大・宗山塁内野手(4年)と、関大・金丸夢斗投手(4年)の投打のアマNO・1選手が筆頭候補だが、最有力は宗山とみられる。王貞治球団会長(84)は「どうせくじ引きになるからね」と、抽選役の小久保裕紀監督(53)にすべてを委ねる。26日開幕の日本シリーズを前に、王者の“補強”に注目が集まる。

   ◇   ◇   ◇

スカウト会議を終えた永井本部長はニヤリと笑った。「公表はせず、というところ。明日をお楽しみにしてください」。1位指名選手については「一番高く評価した選手を指名するというところで、最後は決まりました」と説明。候補は明大・宗山か、関大・金丸の投打のアマNO・1の2択のもようだ。王球団会長は「どうせくじ引きになるからね」と明かし、複数球団が競合してでも欲しい選手としてラブコールを送った。

宗山は今秋ドラフトの超目玉候補。華麗な遊撃守備と強打を誇るアマNO・1野手と評価の高い内野手だ。ソフトバンクの遊撃手は絶対的名手の今宮が33歳。いまだ一線級の活躍で今季も4年ぶりリーグ優勝に大きく貢献したが、ポスト今宮として宗山の指名は大いに考えられる。これまでのスカウト会議でも、宗山の名前は多くのスカウトから挙がっていたもよう。宗山について問われた永井本部長は「当然、高く評価しています。守備のところが一番大きいですかね。確実にショートを守れる選手なんじゃないかなっていう評価はスカウトの中で一致しています」と説明。宗山が1位最有力の可能性が高いとみられる。

アマNO・1投手の金丸は最速154キロ左腕で、宗山と同じく今秋ドラフトの超目玉候補。10月22日の関学大戦で大学ラスト登板を終え、連続自責点0を72イニングに伸ばした。5月中旬に腰の骨挫傷で離脱し、最後の秋はリリーフに回ったが、永井本部長は「そこ(腰)もしっかり調べて大丈夫なんじゃないかと判断しています」と説明。「ここ何年かで見た左腕ではNO・1じゃないかという評価はスカウトの中でもある」と称賛した。チームで今季、絶対的存在としてフル回転した先発左腕はモイネロのみ。金丸の指名でも補強ポイントに合致する。

競合した場合のくじ引きは小久保監督が行う。昨年は西武に入団した武内の競合で敗れたが、外れ1位の前田悠はパ3球団の競合の末に交渉権を獲得した。ソフトバンクが事前に1位指名を公表しないのは19年以来5年ぶり。宗山か、金丸か。26日開幕の日本シリーズを前にパ・リーグ王者の決断に注目だ。【只松憲】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【ソフトバンク】1位最有力は明大・宗山塁か 関大・金丸夢斗も筆頭「どうせくじ引きに」王会長