8月22日、DeNA戦で安打を放つオイシックス知念

プロ野球ドラフト会議が24日、都内で開催される。オイシックスからは、首位打者を獲得した知念大成外野手(24)や最速150キロ左腕の目黒宏也(こうや)投手(23)ら4選手が指名候補に挙がる。イースタン・リーグに参入した1年目で、何選手がNPB入りを勝ち取れるか。プロ志望届を提出した帝京長岡・茨木佑太投手(3年)東農大・長谷川優也投手(4年=日本文理)らも吉報を待つ。

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知念の、研ぎ澄まされた感性が道しるべだ。沖縄・南城市の本島から少し離れた奥武島で育った。「天ぷらがおいしい。あとは休みの日といえば海に潜るか釣りですね」。自然豊かな地で強靱(きょうじん)な肉体と“野生勘”を育んだ。

高い身体能力を推す声もある。50メートル走は5秒8で、遠投は118メートル。投手も務めていた社会人時代には、まだ肌寒い3月の大会で151キロをマークするなど、潜在能力は抜群だ。複数球団から調査書が届いた。

それでも一番の魅力は「打撃センス」。イースタン・リーグでは打率3割2分3厘で首位打者を獲得。安打数もリーグ断トツの129安打を放った。「ゾーンに来れば勝負できると感じた」と手応えを示し、橋上秀樹監督(58)も「1軍でも十分やれる。俺がスカウトだったら取るね」と舌を巻くほどだ。

「感」を大事に生きてきた。地元の安定企業を辞めてまでオイシックス入団を決意したのも「その時の最高の選択をした」と、自分の野性味あふれる感覚を信じてきたからこそ。「どんな結果であれ、ここに来たことに後悔はない」。信念は曲げず、どっしり待つ。【大島享也】

◆知念大成(ちねん・たいせい)2000年(平12)4月27日生まれ、沖縄県南城市出身。みんとんBBCで野球を始め、玉城中では軟式野球部に所属。沖縄尚学ではエースも甲子園出場なし。卒業後、沖縄電力で23年までプレーし、翌24年にオイシックス入り。イースタン・リーグでは111試合399打数129安打4本塁打39打点。左投げ左打ち。181センチ、75キロ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【オイシックス】イースタン首位打者の知念大成「ゾーンに来れば」南国で育んだ“野生勘”で勝負