第106回全国高校野球新潟大会 準々決勝 北越対帝京長岡 9回完封した帝京長岡・茨木佑太投手(3年)=2024年7月20日

プロ野球ドラフト会議が24日、都内で開催される。オイシックスからは、首位打者を獲得した知念大成外野手(24)や最速150キロ左腕の目黒宏也(こうや)投手(23)ら4選手が指名候補に挙がる。イースタン・リーグに参入した1年目で、何選手がNPB入りを勝ち取れるか。プロ志望届を提出した帝京長岡・茨木佑太投手(3年)東農大・長谷川優也投手(4年=日本文理)らも吉報を待つ。

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茨木はリラックスしている。「まだ実感がなくて。どうなるのかな」。前日の23日もグラウンドで汗を流した。8月下旬。新学期が始まると同時にプロ志望届の提出を決意して以後も、週6日の自主トレで心に隙をつくらず過ごしてきた。

届いた調査書はセ、パ6球団。「支配下、育成は関係ない」とプロ入りの意思は強い。10月中旬になると教室の黒板に、ドラフト会議までのカウントダウンの数字が書かれるようになった。「仲間が勝手に始めたんです」と照れ笑い。クラスメートで、全国高校総体ベスト4のサッカー部DF山本圭晋主将、DF遠藤琉晟、MF和田陸からは「楽しみだな」といじられる。

最速145キロの直球に、スライダー、チェンジアップなど変化球の制球力もある。何より187センチ、93キロの体の中に眠っている能力に各球団のスカウトが注目した。投手として日本ハムなどで活躍し、スカウトの経験もある芝草宇宙監督(55)も「プロに入ったら150キロはすぐに出せる」と将来性を評価している。

当日はチームメートに囲まれながらドラフト会議の配信を見る。一昨年のエースで、阪神4位指名で同校初のプロ野球選手になった兄秀俊(20)の時と同じシチュエーションだ。「周囲の方々に感謝しながら待ちたい」と気持ちを整えた。【斎藤慎一郎】

◆茨木佑太(いばらぎ・ゆうた)2006年(平18)5月9日生まれ、北海道出身。札幌市の手稲中央小1年から手稲ヤングスターズで野球を始め、以来、ほぼ投手。手稲中では少年硬式野球の札幌東シニアに所属。3年時に東日本選抜大会に出場した。帝京長岡では1年夏からベンチ入りし、秋から背番号1。憧れはドジャース大谷翔平、阪神才木浩人。右投げ右打ち。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 帝京長岡・茨木佑太「支配下、育成関係ない」ドラフト前日もリラックス 教室黒板にカウントダウン