投手への直接指導に意欲をみせる藤川新監督

新監督もみっちり教える安芸の陣だ!阪神藤川球児監督(44)が21日、11月に故郷の高知・安芸で行う秋季キャンプで投手陣を直接指導する考えを明かした。“投手コーチ兼任”は村山実、星野仙一ら投手出身監督ならではの特権。来季V奪回へ、今季力を発揮できなかった投手を中心に球児イズムを注入して底上げをはかる。この日、来季のコーチングスタッフを発表。きょう22日から始まる甲子園での秋季練習で、藤川新体制が本格始動する。

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藤川監督が自ら動く。指揮官として初となる高知・安芸で行う11月の秋季キャンプで、虎投への直接指導に乗り出す意欲を見せた。「投手に関しては、させてもらおうかなと思っています」。指導は1軍の安藤投手チーフ、金村投手コーチ、2軍の久保田投手チーフコーチらに任せきりではない。状況に応じて、火の玉直球を武器とした指揮官自ら、みっちり教え込む意気込みを明かした。

「順調にいかなかったシーズンを終えた選手は正直、チームとしての課題でもある。このあたりの選手が出てきてもらわないと、すごく来年以降の戦いに響いてきますから」

昨季日本一の戦力となった村上や伊藤将らが今年は苦しみ、開幕投手の青柳は2勝に終わった。期待された高卒2年目左腕の門別ら新戦力も発展途上。ドラフト1位で入団した西純、森木も伸び悩んでいる。来季のV奪回を想定した時、彼らの復活、台頭は欠かせない。そのために、自ら指導、改善に乗り出す。監督としてがっつり投手陣を指導できるのは、村山実、星野仙一ら阪神では数少ない投手出身監督の“特権”だ。

18日にみやざきフェニックス・リーグを視察した際も、西純や椎葉の投球を目にし「秋だからこそ、自分も汗かいてやらせていただこうかなと思います」と指導へ意欲をほのめかしていた。「時間があるようでないですけど、ちょっと思い切って。彼らがついてきてくれれば。まあ、ついてきてくれると思いますけどね。少し違った形のメニューになるかもですね」。投手陣の練習メニューも考案するプランも披露。情熱指導で来季の戦力を底上げしていく意気込みだ。

この日、藤川体制を支える来季のコーチングスタッフを発表した。17年ぶりにヘッドコーチを置かず、投手、打撃、走塁と各部門にチーフを置く新スタイルを取った。「大きな改革をしなければいけない選手、それから技術を磨かなければいかない選手。打撃とか守備とか走塁とか、特化した練習になると思う」。しっかり部門別に分けて、選手個々の課題克服や長所を伸ばすことに時間を割く。「各チーフコーチがちゃんといますから、部門分けしながら、すごくスムーズにやってくれると思います」。全幅の信頼を寄せるコーチ陣とともに、教えて鍛え上げる秋にする。【磯綾乃】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】藤川監督自ら動く!投手の指導に意欲「少し違った形かも」練習メニュー考案プランも