山形中央対聖光学院 聖光学院の先発は大嶋(撮影・浜本神威)

<秋季高校野球東北大会:聖光学院7-1山形中央>◇18日◇準決勝◇ヨークいわきスタジアム

聖光学院(福島1位)が山形中央(山形3位)に7ー1で勝利し、3大会ぶりの決勝進出を決め、来春センバツの出場をほぼ確実にした。

先発のマウンドで大嶋哲平投手(2年)が躍動した。仙台育英戦での8回119球の熱投から中2日。「疲れは残っていなかった」と持ち味の制球力を生かしてアウトを重ねた。変化球も巧みに使い分けて9回8安打1失点で、公式戦初完投を果たした。「チームが負けなかったのが一番うれしい」と、チームに貢献できたことを謙虚に喜んだ。

大嶋の帽子のつばの裏には「躍動」の二文字が書き込まれている。以前、横山部長からマウンドでの躍動感の欠如を指摘された。大嶋は「マウンドで躍動できるピッチャーになりたくて」。自分自身も求めていた理想の姿とのギャップをつかれて奮い立ち、佐々木琥太郎スコアラー(2年)の美文字で記してもらった。その言葉がマウンドでも力に変わった。

大嶋には2つ上に同校野球部OBの兄がいる。「兄の代から聖光学院は(秋季大会では)神宮しか見てないんです」。代々受け継がれる目標の場に向かえるように「投げるチャンスがあれば全力で」ときっぱり。秋東北王者へ、3年ぶりの決勝で自分のできることを全うする。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 聖光学院・大嶋哲平が躍動 9回8安打1失点公式戦初完投「チームが負けなかったのが一番嬉しい」