藤川球児氏(2024年撮影)

「藤川監督」ついに誕生! 阪神は14日、球団OB藤川球児氏(44=球団本部付スペシャルアシスタント、SA)の第36代監督就任を発表した。

近日中に就任会見が行われる。背番号は現役最終年まで背負った「22」になる見込み。契約は3年を基本線とした複数年となり、腰を据えた「藤川阪神」となるもようだ。また、新指揮官を支えるコーチ陣の骨格も見えてきた。

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背番号22の「球児」が帰ってくる。阪神藤川新監督の就任が、ついに正式発表された。藤川氏は同日、自身のSNSを更新。「皆様に感謝とお礼。このSNSは現役引退時よりスタートさせて頂きました。4年間ありがとうございました」などと投稿し、新たな門出への準備を整えたようだ。

阪神では野手出身の監督が6代続いており、生え抜きの投手出身は村山実(70~72、88~89)以来。「リリーフ専門」だった投手の監督就任は球団初となる。80年生まれで逸材ひしめく「松坂世代」では、元楽天監督の平石洋介氏に続き2人目のNPB指揮官。昨季リーグ優勝、日本一を成し遂げた岡田彰布前監督からバトンを託された新人監督へ、期待は高まる。

現役時代は「火の玉」と呼ばれた直球を武器に活躍。熱い指揮官を支えるコーチ陣の陣容も見えてきた。この日は球団とコーチ陣の面談を実施。野手チーフ格には藤本敦士内野守備走塁コーチ(47)の就任が有力だ。藤本コーチは肩書については明かさなかったが「岡田監督に限らず、今までの監督でいろいろな野球を教えてもらった。しっかりと自分なりに考えながらプラスに生かせるようにやっていきたい」と来季への意気込みを語った。

バッテリー部門では野村克則2軍バッテリーコーチ(51)が1軍に昇格。江草仁貴2軍投手コーチ(44)も昇格し、外部招聘(しょうへい)される見込みの金村暁氏(48)と投手部門を担う。打撃コーチには今季までオリックスに所属している小谷野栄一氏(44)が招聘(しょうへい)される方向。一方、新監督と密に連絡を取る2軍監督には安藤優也投手コーチ(46)の就任が有力となっている。

藤川監督の就任会見は近日中に実施される予定。王座奪還へ、誓いの第一声に注目が集まる。

<藤川球児監督アラカルト>

◆初の生え抜き高卒出身監督 投手出身の監督は星野仙一(02~03年)以来。生え抜きとなると村山実(70~72年=選手兼任、88~89年)以来。高卒の生え抜き投手出身監督は球団初。

◆若返り 今季の岡田監督は67歳で、藤川監督は来季45歳と22歳も若返る。前監督から大幅な若返りは、65年藤本定義61歳から66年杉下茂41歳へと20歳若返った例がある。(年齢はその年の満年齢)

◆松坂世代監督 昭和55年度(1980年)生まれの学年では、平石洋介が19年に楽天を指揮して以来、12球団で2人目。

◆名球会員監督 藤川監督は22年に特例で入会。阪神生え抜きでは村山実、藤田平(96年)に次ぎ3人目。

◆背番号22 現役時代の背番号を使うのは金本知憲(16~18年)の6番以来。ほかには村山実も89~90年に、永久欠番の11番をつけていた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】藤川球児氏が第36代監督に就任、背番号は「22」見込み「松坂世代」では2人目